冬場の寒い時期になると、必ずといって増えてくるのが猫の静電気ではないでしょうか。猫をさわるだけでバチッ!ときて、かなり痛いんです。
飼い主さんだけならまだ我慢もできるけど、猫にもバチッといっちゃうので…毎回驚かせてしまうから申し訳ない気持ちになるんですよね。
でもだからといって全くさわらないわけにはいかないし。猫をさわると静電気が起きてしまう理由と、静電気を防ぐための効果的な方法について考えてみましょう。
冬の猫に静電気が起きてしまう理由は1つではありません
実は、静電気が起こる理由は1つではないんです。あなたは、どの静電気パターンにあてはまるでしょうか。
物質同士が摩擦することによって起こる静電気
夏場は静電気なんて特に気にすることでもないのに、どうして冬になるとここまで静電気が起きてしまうのでしょうか。
静電気が起きる仕組みとして、まず最初に人間や猫などの生き物には少しずつ電気が溜まっていっているんですよ。
生き物というのはプラス、マイナスの電子をもともと体内に持っているんですね。普段はプラスマイナスのバランスもちょうど保たれた状態になっているんです。
しかし、それらの生き物や物質が接触をすることによってプラスマイナスのバランスが瞬時に崩れてしまうわけです。
特に猫って、普段から暖かいマットの上でまったりしていますよね。
ぬくぬく…
うちの愛猫の先生とニセ蔵も、寒い季節になると蓄熱暖房器の前のマットのスペースにいつも居座っています。
そのように布と接触することで摩擦を起こし、それが原因でどちらかの電子が多くなってバランスが崩れていくんです。これが「帯電している状態」なんですよ。
そんな状態になっている時に、生き物や物質同士が接触をすることによる「摩擦帯電」が起きてしまうと、それらの電子が元の状態に戻ろうとして放電をしてしまうんです。
飼い主さんが猫をさわった時にバチッと静電気が起こってしまうのは、そのせいだと言えるんですね。
特に猫の毛はフワフワして長いので、これも静電気が起こりやすい要因になっているんです。
ちなみに、お風呂に行く前に服を脱いだらバチッと来てしまいますよね。あれは「剥離帯電」と呼ばれていて、衣類同士がはがすことによって静電気が起こっているんですよ。
空気が乾燥している状態だから、静電気が起こりやすくなります
静電気が起こるのは冬場だけ、ということではないんです。暑い夏の時期にも静電気は起こっているんですが、夏場って湿気がありますよね。
それによって静電気の原因になる帯電された電子が空気中にただよっている水分へと放たれているわけなんです。
冬は空気内の水分もなくなり乾燥してしまうので、それによって放電される機会を失ってしまうんです。
その状態で猫との接触をすることによって一気に溜まった電子を放電することになるので、あの痛~い静電気が起きるんですね。
人間の身体が酸化していることも原因になっていました
実は、静電気を起こしやすい体質というのがあるんです。身体の健康状態があまり良くなく、酸化している状態だと帯電しやすくなってしまう…ということなんですね。
病気傾向の人はどうしても身体が酸性の状態になっているので、静電気を起こしやすくなるんです。
日頃から無理をせず、元気でいるように努めることで少しでもアルカリ体質の身体になれるようにしていきましょう。
静電気は身体に悪い影響を及ぼします
昔から静電気が起こるとカルシウムが奪われる、なんてよく言いますよね。都市伝説かな?なんて子ども心に思っていましたが、実はこれは本当のことなんです。
そして静電気は、他にも悪い影響が出てしまう原因になることが分かっているんですよ。
- 美容や健康に欠かせないビタミンCが失われる
- 肩がこりやすくなる
- 体調が悪くなりやすい
- 免疫力が下がってしまう
- イライラしやすくなる
- 家の中にあるホコリを集めてしまう
こうやって見てみると、静電気が起こることでかなり身体に悪影響が出やすくなるかとが分かりますよね。
人間だけでなく、猫にとっても静電気は良くありません。ただバチッとして痛いだけではなかったんですね。
普段あまり気にすることはなかったかもしれませんが、このように悪影響が出ると分かったからには静電気をなるべく出さないようにしたいですよね。
なるべく静電気を出さないようにする為に日頃からできること
では、なるべく静電気を起こらないようにするために、飼い主さんは日頃から何ができるでしょうか。
部屋に加湿器を導入することで、湿度を上げましょう
部屋の空気内の湿度が35%を下回ると、どうしても静電気が起こりやすくなってしまいます。
静電気がかなり頻繁に起きている場合には加湿器を導入してみてはいかがでしょうか。
加湿器の設定を50%から60%にしておくと、静電気は起きづらくなり、65%以上ならほとんど起こらないと言われています。
加湿することによって風邪も引きにくくなるので、猫にも人間にも嬉しいですよね。
加湿器に寄ってはアロマを焚けるものもありますが、猫の身体にとってはアロマは良くないのでやめておきましょう。
加湿器はとても便利ですが、掃除をマメにしないといけないという手間や、逆に湿気が原因でカビができる可能性もあります。
猫だけしかいない時にも電源を入れっぱなしにするのはちょっと怖い…と感じられる飼い主さんもおられることでしょう。
そんな場合には、「自然気化式加湿器」というものあり、最近人気もあるようです。
(出典:積水樹脂 自然気化式ECO加湿器 うるおいちいさな森 エルク‐グリーン)
まず、1度ご覧になってみてはいかがでしょうか。とてもかわいらしい見た目がポイントです。
使い方は水を入れる、ただそれだけなんです。内側のフィルターは半年に1度交換すればいいだけなので、とてもお手軽に使えそうですよね。
この他にも濡れたタオルを室内に干しておいたり、洗濯物を室内干しに変えてみるのも静電気予防に有効ですよ。
飼い主さんも、猫も保湿をすることを心掛けましょう
静電気の対策を何もしないで、いつものように猫をさわったりブラッシングしたりすると、かなりの確率でバチッときてしまうでしょう。
飼い主さんは、寒い時期は特にハンドクリームを手にぬっておくことで、乾燥した状態を少しでも防ぎましょう。
さらに、猫にも対策をすると静電気対策の効果はさらに高くなります。猫を濡れたタオルでふいてあげたり、ブラッシングする前に専用のローションやスプレーを使ってみるのもオススメです。
猫をブラッシングしてあげることで、猫自体の血行も促進させることができて身体がポカポカに慣れることでしょう。
この他にも猫用の静電気防止マットや首輪というのも、市販されています。
マットなら、猫が通りやすいルートに置いておけばその上を歩くだけで効果が発揮されるので、とっても手軽でたすかりますよね。
さらにこんなにかわいい首輪もあるんです。ただ付けるだけで静電気を防止することができるので、飼い主さんとオソロイにしてみるのも嬉しいですね。
木綿素材の衣類を選ぶようにしてみましょう
飼い主さんが家の中で着ているものは、冬場になるとフリースなどが多いかもしれません。しかし、フリースやナイロンの素材の衣類は静電気を起こしやすい(帯電しやすい)性質があるんです。
木綿などの素材なら静電気は起きにくくなります。
ですから、飼い主さんの衣類はなるべく木綿素材のものに変えて、猫のベッドもなるべく化学繊維が使われているものは避けるように気をつけましょう。
冬に多い猫の静電気が起こらないように、飼い主さんが気をつけてあげましょう
冬の寒い季節になると、静電気がとても起こりやすくなります。
どうして静電気が起こってしまうのかという理由と、その静電気を起きにくくするために飼い主さんができる対策について考えました。
静電気が起こることは飼い主さんと猫、双方にとっても身体に悪影響を及ぼしてしまうので、なるべく日頃から電子が溜まりにくい環境作りができるようにしたいですね。
そして冬場の静電気なんて気にせずに、思いっきり愛猫とのスキンシップを楽しみましょう。