酸化防止剤の種類と危険性。よく使われている添加物のヒミツ

キャットフードには様々な添加物が使用されており、その危険性について議論される事を多く目にするようになりました。

人間用もペット用の食品も、特に欧米では添加物についての規制が日本より厳しい場合があります。日本ではよく使用されている添加物が、欧米では禁止されている例がいくつもあります。

今回は添加物の1つ酸化防止剤について、

  • どんな種類があるのか
  • どんな危険性があるのか
  • パッケージでどのように書かれているのか

これらを写真付きで紹介していきます。

酸化防止剤はなぜ使われているのか?必要性とその役割

酸化防止剤は文字通り、食品が酸化するのを防ぐために使用されています。

切ったリンゴをずっと置いとくと茶色くなったり、鉄が錆びたり、塗料が変色したりと酸化という現象は身近な所で沢山発生しています。

空気中に含まれる酸素は、別の物質と結合すると、その物質を変化させてしまう特性を持っているからです。地球にいる以上、酸化は避けられない現象であると言えます。

酸化防止剤は1つの添加物を指すのではなく、いくつかの種類があります。その製造過程から、

  • 天然素材に由来するもの
  • 人工化合物に由来するもの

とがあります。どんなものがあるのか、具体的にみていきます。

安全性の高い天然酸化防止剤がある。選ぶならこれらをチェックして

自然の素材から抽出しています。安全性が高いのが特徴です。

料理でおなじみのハーブ、ローズマリー抽出分

ハーブ、ローズマリー抽出分10251

ローズマリーはシソ科の植物で、ハーブとして肉料理によく使われます。

古代から薬としての効能があることが知られていた植物で、集中力や記憶力をつけたり、滋養強壮にも使われてきたハーブです。

中世の王族や貴族が愛用していたという話も残っており、それだけはっきりした効能のあるハーブといえるでしょう。

ローズマリーはすぐれた抗酸化作用があることが知られている為、酸化防止剤として使われる事が多いのです。ハーブを原料とした天然の添加物のため、安全性は高いものとなっています。

欧州の食品安全機関でのマウスによる事件では、懸念されるような悪影響や毒性はないという結果が出ています。

ローズマリーを含む、様々なハーブからつれるハーブエキス

その名前が示す通り、ハーブから抽出される添加物です。

上記のローズマリー抽出分が、

  • ハーブエキス
  • タイム
  • オレガノ
  • シナモン

などをベースにして表示されている場合もあります。

ハーブから作り出される天然素材なので、安全性は高いと考えてよいでしょう。

すっぱくて菌の増殖を抑えるクエン酸

パッケージのクエン酸表記

かんきつ類のすっぱい味のもととなっているのが、このクエン酸です。料理にもよく用いられ、サプリメントも販売されている為、身近な添加物と言えるでしょう。

梅ぼしをごはんに入れておくと痛みにくい、ということを聞いたことがあると思います。それはこのクエン酸の働きにより、菌が増殖するのを防いでいるからなのです。

人間用の食材にも頻繁に使われるため、安全な添加物といえます。

合成酸化防止剤は人工的に化学合成して作られたグレーな酸化防止剤

安いが安全性が疑問視されているものもあります。

ビタミンEの化合物の総称、ミックストコフェロール

パッケージのミックストコフェロール記載

トコフェロールとはビタミンEのことをいいます。

ビタミンEといってもその中にも種類がいくつかある為、酸化防止剤としてはそれらを合成させて使用しています。

そのため、ミックストコフェロールという名前で呼ばれているのです。

ナッツや緑黄色野菜からとれるビタミンを合成し、ペットフードが腐るのを防ぐ役割があります。

人間用のサプリメントにも使われている為、人工合成した酸化防止剤の中では安全性は高いと言えるでしょう。

発がん性物質を含んでいる?危険視されるBHA(ブチルヒドロキシアニソール)

しばしば問題視される人工の酸化防止剤で、原料名ではBHAと略称で表示されていることが多いです。

油に溶け込む性質がある為、もともとは石油を保存するために開発された有機化合物が、化粧品や食品にも使われるようになった人工の添加物です。

人間用の食材でもバターや冷凍食品に使用されていますが、発がん作用があり、ヨーロッパの一部の国では、子供用の食品には使用禁止されています。

日本の大学でのマウスへの研究で発がん性があると一度は診断されたのですが、安価なことと、アメリカやカナダなどの国から使用の要請があったために、使用を続行したという話もあります。

マウスでの実験では、発がんが確認されたのは少数であったため、厚生省では使用を続行したと言われています。

少し食べたからすぐにガンになるというものではありませんが、危険性が懸念される添加物だけに、出来れば避けた方が無難と言えます。

こどもの成長に悪影響を与える?BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)

パッケージのジブチルヒドロキシトルエン表記

酸化を抑えるために使われる合成添加物で、原材料の欄ではBHTという表示名となっています。

BHA同様、石油の酸化を防ぐために使われていたものが、食品にも使われるようになりました。

これも危険性があるとされ、BHTのように発がん性は見られないものの、生物の発育に影響を及ぼすという疑いがもたれています。

これを摂取する事により、奇形を生じさせる恐れがある為、アメリカでは乳児用の食品への使用は禁止されています。

現在の日本では、影響のない少量であれば使用は問題ないとし、ごく一般的に使われています。

BHAと同様、グレーな添加物である為、避けた方がよいでしょう。

強い抗酸化作用があるが比較的安全、没食子酸プロピル(ぼっしょくしさんプロピル)

パッケージの没食子酸プロピル表記

いかにも人工的な名前の添加物ですが、人間用食品でもバターや油などに利用されています。

BHAやBHTよりも強い抗酸化作用がありますが、油に溶けにくい性質があり、ドライフードに使われることがあります。

マウスの実験で、かなり大量の没食子酸プロピルを与えた結果、内臓に腫瘍性の炎症が起こったと報告されています。

ですが、これは小さなマウスにあり得ないほどの没食子酸プロピルを与えたからであり、定められた規定量を守れば問題はないとされています。

比較的安全とはいえますが、やはりほどほどに与えた方が無難でしょう。

えらぶならなるべく、天然素材のもの選ぶようにしよう

以上、最近のペットフードでよく使われる酸化防止剤を、あげてみました。

肉や魚を主食とする猫の食事は、どうしても動物の油分が多く含まれることになり、その分痛みやすい性質があります。

しかし、これら酸化防止剤がなければすぐにフードが傷んでしまい、却ってペットの健康に悪影響を与えてしまいます。酸化防止剤を悪と決めつけるのではなく、なるべく自然素材の物を選ぶのが大切なことといえます。

また、酸化防止剤が入っていても空気に触れれば食品はどうしても傷んでいきます。

一度封を開けた物は早めに使い切る、ある程度古くなったものは捨てると言った心がけも必要になります。

大事な愛猫を守れるのは飼い主さんしかいません。特に食事は毎日食べるからこそ、色々なことに注意していきたいものです。

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