東洋のシャム猫、オリエンタルの秘密。美しい特徴と飼う時の注意点

オリエンタルというスラ~っとした猫ちゃん。

その特徴を一言で言えば「カラフルなシャム猫」です。

しなやかな体を持つカラーバリエーションが豊富な猫、オリエンタルの魅力とその情報を一挙ご紹介したいと思います。

オリエンタルの基本情報

オリエンタルはシャム猫によく似たスレンダーな体にエジプトを思わせる顔と見た目をした猫です。オリエンタルはショートヘアとロングヘアの2種類が存在しますので、その点も併せて基本情報を順番に見ていきましょう。

平均体重と体の特徴

オリエンタルの平均体重は3~4Kgと猫の中でも平均的な大きさをしています。体形はとても長くてスマート、骨格はとても素晴らしいバランスでできています。

華奢な見た目をしていますが、弱々しい印象はまったくなく全身の無駄のない洗練された筋肉はむしろ強靭な体の強さを感じます。

尾はショートヘアの場合は鞭のような細さ、ロングヘアは羽飾りのような豪華な見た目をしています。モデルのような体型は猫界でも大変人気の高い猫種です。

目のカラーと特徴

目のカラーはグリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド、オレンジ、カッパー、オッドアイ、ブルーが存在します。

アーモンド形で少し傾いた目の形をしています。くさび型の頭に大きな耳とアーモンド形の目がバランスよく配置されている大変美形な猫です。

被毛カラーと特徴

被毛カラーはバリエーションが豊富でブラック、ホワイト、クリームスポテッドタビー、ブルースポテッドタビー、シルバーティックドタビーなど多くのカラーとパターンが存在しているのが魅力です。

被毛は大変なめらかで肌触りがとてもいいです。オリエンタルの特徴はショートヘアとロングヘアが存在していることです。長毛種も短毛種もカラーとパターンが豊富なので自分の好みにあった猫を選べるのも楽しみの一つです。

オリエンタルとシャムの違いと、その歴史

オリエンタルと体型も顔つきも被毛のタイプも同じシャム猫。それもそのはず、オリエンタルとシャムは元々同じ猫種と言っても過言ではない歴史があるのです。

オリエンタルの歴史

オリエンタルが産まれたのは1950年代のことです。1940年代、戦争により猫の数が世界中で減少し数々の猫種が絶滅の危機に貧していました。

この事態に危機を感じた愛猫家たちは、残っている純血種達を異種交配し存続させようとしました。そんな活動の中で産まれたのが当時その個体数を減らしていたシャム猫の交配途中で産まれたのがオリエンタルです。

シャム猫を存続さするために行った、ブリティッシュショートヘア、アビシニアン、ロシアンブルーとの交配によりシャム猫の被毛カラーとパターンとは違った猫が産まれてきました。これがオリエンタルの始まりです。

オリエンタルとシャムの違い

オリエンタルとシャムの違いは、被毛カラーとパターンの違いのみで特徴はほぼ同じです。

シャムは顔や足先、尻尾の先にポイントがあることが条件とされているのにたいしてオリエンタルの被毛カラーとパターンは300種類も認められています。

さらにオリエンタルは基本ショートヘアなのですが稀に産まれる長毛種がオリエンタルロングヘアなのです。

というわけでオリエンタルとシャムはその歴史からもわかるように、生物学上被毛カラーやポイント、その長さ意外に違いはほぼないのです。

オリエンタルの性格と飼い方

オリエンタルはとても甘えん坊で頭が良く社交的な猫です。人間の大人にはもちろん、子供やお年寄り、ほかの動物とも仲良くなれるのでとても飼いやすい猫種です。

大変甘えん坊で寂しがり屋なので、留守番が長い家庭では多頭飼いすることを検討してもいいでしょう。その場合は帰ってきたらしっかり甘えさせてあげるようにしましょう。

▼多頭飼いをする上で気を付けておきたいことはこちらです
猫の多頭飼いのメリット・デメリット。2匹以上の猫と一緒に暮らすコツ

オリエンタルはとても運動量が多い猫種です。飼い主と遊ぶのが大好きなので、毎日遊んであげるようにしキャットタワーやキャットウォーク、運動ができる十分なスペースを用意してあげるようにしましょう。

▼猫が走り回って運動しやすいカーペットを選んであげるのも大事ですね
猫のカーペットの選び方。安全で汚れにくい素材と、逆にNGな素材

ブラッシングはショートヘアの場合は一日一回、長毛種は朝夕にしてあげるようにしましょう。とにかく元気がいい猫なので十分な運動ができなかったり、飼い主に十分に甘えられなかったりするとストレスの原因となりますので注意するようにしましょう。

▼猫のストレスサインには日頃から注意しておきべきですね
猫のストレスサインを見分ける!飼い主ができるストレス対策

オリエンタルのかかりやすい病気

オリエンタルの平均寿命は10~15年と猫の平均寿命と同じです。健康に気をつかい大切に育ててあげれば15年以上長生きすることも珍しくありません。しかしオリエンタルは腎臓病にかかりやすい傾向にあります。

もともと猫は腎臓病にかかりやすいのですが、オリエンタルは特に注意が必要です。腎臓病には急性腎不全と慢性腎不全があり、急性腎不全を発症した場合早くて数時間で死に至る可能性もあります。

慢性腎不全の場合も完治する方法は残念ながら無く、症状に合わせての対処療法となります。対処療法にて延命も可能なので腎臓病の症状である多飲多尿、元気減退、食欲不振、嘔吐、下痢といった症状がでた場合は獣医師に相談するようにしましょう。

またリンパ腫にもかかりやすい傾向があります。リンパ腫は変化して癌になる場合があります。癌はステロイドや抗ガン剤を使い治療を行いますが完治は非常に難しくなっています。

ストレスによる心因的なものから発症する可能性が高いので病気の予防の為にもストレスをためない生活を心がけてあげるようにしましょう。

▼オリエンタルに長生きしてもらうために、腎臓病には日頃から注意してあげてください
老猫がかかりやすい病気のツートップ!腎臓病と甲状腺機能亢進症

オリエンタルの購入方法

オリエンタルショートヘアは日本のペットショップで見かけることはほぼなく、日本国内のブリーダーより直接購入する方法がもっとも一般的です。そのさいの購入金額は15~25万円が平均となっております。

オリエンタルロングヘアは日本ではほとんど目にしないのはもちろん、原産国であるアメリカでも大変珍しい種類となっています。オリエンタルショートヘアの中から稀に生まれる個体のため、個体数自体が少ないということがあげられます。

価格は正直個体数が少ないため情報がほぼないのですが、25~30万円ほどで販売されていたのでおそらくそれくらいの金額になると思われます。

オリエンタルロングヘアを購入するさいは、ブリーダーに問い合わせオリエンタルロングヘアが産まれたら連絡をもらえるように予約をしておくようにしましょう。

▼ブリーダーの活動内容についてはこちらをご覧ください
ブリーダーの具体的な活動と、ブリーダーから猫をお迎えする方法

オリエンタルは東洋のシャム猫

オリエンタルの名前である英単語「Oriental」は東洋のという意味を持ちます。これはタイが原産国のシャム猫に対して東洋で生み出されたシャム猫という意味でつけられたと言われています。

300種類もの被毛カラーとパターンを持つオリエンタルという魅力的な猫種を是非家族に迎えてみてはいかがでしょうか?

あなたの一言もどうぞ

ページトップへ