猫好きの有名な芸術家5人。芸術家に猫好きが多い理由があった

猫を愛する芸術家は時代を問わず多く存在し、人間の大切なパートナーとして歩んできました。そんな一般人だけではなく、クリエイティブな芸術家たちを今も昔も魅了している猫達の魅力とは何でしょう?

今回は猫を愛した数々の芸術家達と猫の生き方や逸話から学ぶ、猫の不思議な魅力について考えてみましょう。猫の神秘的な話や逸話を聞けば猫の見る目が変わるかもしれません。猫の違った一面や魅力を知ってしまったらもっと猫好きになってしまうかもしれませんよ。

猫を愛した芸術家たち

猫を愛する猫好きは今も昔も多く存在し、現在も一般人だけではなく多くの芸能人や著名人が猫好きだとして知られていますよね。

そんなクリエイティブな世界で生きる芸術家や著名人たちの中で猫好きだとして有名な方をご紹介しましょう。

パブロ・ピカソ

おそらく知らない人はいないであろう有名な画家、ピカソは愛猫家として知られています。

幼いころからずっと猫を飼っていたピカソですが、特に野良猫で街をウロウロしていたシャム猫に「ミノー」と名付け溺愛していたそうです。

その猫好き度合いは自分の絵画やデッサンの中にも猫を登場させる程です。

ピカソが描いた作品の中でも有名な「ドラ・マールと猫」という絵は自分の愛人をモデルにしておりのですが、その愛人の脇を歩く黒猫をかわいらしく描いていることからとても猫好きだったということがわかる作品でもあります。

興味のある方は是非ご覧ください。

サルバドール・ダリ

奇行で知られるサルバドール・ダリも猫好きな芸術家の一人です。

20世紀で最も多才な画家と言われており6歳で初めて風景画を描いてから70歳後半まで彫刻、版画、舞台装置、衣装デザイン、映画監督と絵画だけではなくありとあらゆる芸術に関して才能を発揮した人物です。

そんなダリの愛猫はオセロット。オセロットは野生のヤマネコで現在は飼育が禁止されていますが、ダリが飼育していた当時はまだ禁止されていませんでした。

ダリの愛猫(愛ヤマネコ?)は3匹おり中でもバブーと名付けたオセロットがお気に入りで度々旅行にも連れて行くほどだったそうです。

ちなみにオセロットは体長60~120cm、体重9~16kgと決して小さくはありません。そんなオセロットを3匹も飼っていたうえに旅行にまで連れていくなんて、さすが様々な伝説を残しているダリ!という感じですね。

エドワード・ゴーリー

「大人の絵本」を描いた絵本作家として有名なエドワード・ゴーリーは大の人間嫌いで大の猫好きだと知られています。

エドワード・ゴーリーの作品は絵本なのに子供が意味もなく殺されたりと悲惨で暴力的な作品が多く、倫理観を無視した不条理で暴力的なものばかりです。

しかしその不条理さや非道徳的な作品が大人たちを惹きつけカルト的な人気を誇っているのです。そんなエドワード・ゴーリーは大の人間嫌いとして知られ特に子供が嫌いだったとか。

人間と関わることをあまり好まない代わりに猫を溺愛していたそうです。

幼少の頃から猫を愛しており、軍隊に所属している期間以外はずっと猫を飼っていたそうで、晩年は郊外の庭付き一軒家を買い取り6匹の猫と死ぬまで暮らしていたとのこと。

晩年過ごしたエドワード・ゴーリーの家は現在「エドワード・ゴーリー・ハウス」という名の原画などを展示するミュージアムになっています。

エドワード・ゴーリーは「一緒に暮らしていた6匹の猫達が天寿を全うするまでミュージアムで暮らすこと」と「遺産を全て動物愛護団体へ寄付すこと」を遺言として残しています。まさに猫を愛した芸術家といえますね。

アーネスト・ヘミングウェイ

アメリカのノーベル賞作家であるアーネスト・ヘミングウェイも猫好きの芸術家として知られています。アーネスト・ヘミングウェイはその独特な文体が人気で今でも熱狂的なファンが多数存在しています。

そんな彼が愛した猫は友人の船長からもらい受けた「スノーホワイト」という6本指の猫。近親交配により多指症になったと考えられていますが、アーネスト・ヘミングウェイはこの猫達を「幸運の猫」として大切に育てたそうです。

その後幸運を呼ぶ6本指の猫はどんどん増え、ヘミングウェイが亡くなった現在でもその猫達の子孫が50匹以上存在しその半数が6本指なのだとか。

現在この6本指の猫が暮らすヘミングウェイの家は州によって管理されており、交配を制限されてはいるものの血統を残しています。

そんなヘミングウェイは「猫は絶対的な正直さを持っている」という言葉を残しています。猫の自由奔放で自己中心的な性格を愛していたのかもしれませんね。

歌川 国芳

猫を愛した芸術家は外国だけではなく、日本にも存在します。日本でもっとも有名な猫好きの芸術家といえば浮世絵師の「歌川 国芳」でしょう。

無類の猫好きとして知られている歌川国芳は江戸時代に活躍した絵師で、有名な作品では「相馬の古内裏」という巨大な骸骨の描かれた浮世絵があります。そんな歌川 国芳は浮世絵の中にも猫をたくさん描いています。

また歌川国芳は亡くなった猫の為に仏壇を用意し、死んだ猫の戒名を書いた位牌も用意していたそうです。まさに江戸時代の愛猫家代表の芸術家ですね。

猫好きの芸術家が多い理由

猫好きの芸術家は紹介した5人以外にもたくさん存在しています。しかしここで疑問に思うのは、なぜ猫好きの芸術家が多いのかということです。

猫好きならご存知の通り猫は構ってあげないと作業の邪魔をしてきたり、飼い主の言う事をなかなか聞いてくれなかったりと誰にも邪魔されず作業に没頭しなければいけない芸術家にとって相性が悪いように感じませんか?

そんな自由奔放な猫を愛する芸術家たちが多い理由を芸術家達が残した言葉を元に考えてみました。

猫はインスピレーションの宝庫

猫好きの芸術家達は、猫をモチーフにした作品を多く残しています。そのことから、猫の自由奔放さ、表情の豊かさ、野生の残る仕草や行動を見てインスピレーションを受けているということができます。

特に画家たちは猫のしなやかで美しい姿を見て柔らかいタッチの描き方を学んだと言いますので、芸術家達にとって猫は大切な仕事のパートナーだったのかもしれませんね。

猫の自由奔放さに憧れた

芸術家達は何者にも囚われず、自分の思いのままに生きる人が多い傾向にあります。そんな生き方をする芸術家にとって自分の本能のままに生きる猫の自由奔放さは理想の生き方に映ったのかもしれませんね。

甘えたいから甘える、構ってほしくないからそっぽを向く、お腹が空いたからすり寄る、その自分中心に物事を考える心理も芸術家にとっては魅力的に映ったのでしょう。

アーネスト・ヘミングウェイの言葉の通り「猫は絶対的な正直さを持っている」のが魅力なのでしょうね。

猫は自由で寂しがり屋が多い

人間に媚びず思うがままに生きている猫ですが、その反面さみしがりやな猫も多いです。

構ってくれなくてもいいから、飼い主と一緒にいたい、常に側にいたいと思う猫にとっても、口を挟まないで側にいて欲しいと思っている芸術家にとっても一緒に暮らすことで利害が一致しているということが言えます。

猫は自由ですから、常に自由でありたいと願っている芸術家にとって寂しい時だけそばにいてくれる猫はとっても理想的なパートナーだといえるのです。

猫好きの芸術家達はただ側にいてくれる、一緒に暮らしてくれる、そんな存在を愛していたのかもしれませんね。

見ていて飽きない

猫の魅力はその見ていて飽きない感情の豊かさではないでしょうか?甘えてきたと思ったらソッポを向いたり、無視をされたと思ったらすり寄ってきたり。

ちょっとしたことに興味を示したり、思いもよらないイタズラをしてみたり。

そんな猫の行動は見ていて楽しいですし、飽きないですよね。猫好きの芸術家達もそんな猫の行動や冒険心にインスピレーションを掻き立てられていたのではないでしょうか?

芸術家にとって刺激を受けることは新しい作品を生み出す上ではとても大切なものです。そんな刺激を常に与えてくれる猫と暮らすことは芸術作品を生み出すうえでとても重要な存在だったのでしょうね。

単純に猫が好き

猫好きに猫がなんで好きなの?と聞いても「何となく」と答える人は多いでしょう。それと同じく猫好きの芸術家たちも何故猫が好きかと聞かれても、何となくと答えたかもしれませんね。

ただ猫好きにとって猫と共に暮らすことは癒しと安心感を得ることができます。猫好きの芸術家達も苦しくて辛い芸術活動の中、猫に癒しと安心感を与えてもらっていたのかもしれませんね。

猫好きの芸術家達にとって猫は大切なパートナーだった

芸術家達は日々の芸術活動の中で様々な葛藤と苦しみを抱えていました。そんな孤独な創作活動の中で、何も言わずにただ寄り添ってくれる猫の存在はとても大きかったのでしょう。

猫好きの芸術家達が残した猫をモチーフにした作品はどれも猫への愛に溢れています。いつの時代になっても猫の神秘的な魅力に魅せられている猫好きは後を絶たないということですね。

この機会に猫好き芸術家が残した猫作品に触れてみてはいかがでしょう?きっと新たな発見ができるはずです。

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