おすすめの猫小説5選。リアルとは一味違う猫の魅力を満喫しよう

猫がいる空間、そこには不思議な磁場があります。ファンタジーの世界こそがふさわしい、愛らしくミステリアスな生きもの。彼らを溺愛するアーティストが多いのも頷けますよね!

事情があって猫を飼えない方から多頭飼いの飼い主さんまで、すべての猫好きさんにおすすめの小説、5作品をご紹介します。

登場する猫たちの愛らしさに心の底から癒されること間違いなし。読書後は、誰もが身近な猫たちをより愛おしく感じることでしょう。

カフェかもめ亭 猫たちのいる時間(村山早紀/ポプラ文庫ピュアフル)

猫の小説ブックカバー写真1

港の近くに佇むカフェ「かもめ亭」。ここを訪れた謎めいたお客から若い女店長へ、猫にまつわる数々の不思議なお話が語られます。

愛する家族を守った健気な黒猫の話、絵を描くのが好きな少女と三匹の白猫の話など、せつないストーリーから、ちょっと背筋が凍るようなものまで、ファンタジーや謎解きの要素などを含む7つのお話。そのどれもが不思議と心に残ります。

目次は、ストーリーごとに音楽と飲み物が添えられ、まるでカフェのメニューのよう…

  • 踊る黒猫 ♪Fly Me To The Moon/ホットミルク
  • 猫姫様  ♪四季、冬の第二楽章/アップルエード&キリマンジャロ

という感じです。

自分自身が、静かな音楽が流れる「かもめ亭」で、注文した飲み物を飲みながら、話に耳をすましている…、そんな感覚にとらわれてしまう1冊です。

世界から猫が消えたなら(川村元気/小学館文庫) 

猫の小説ブックカバー写真2

 
映画化もされているポピュラーな小説。読まれた方も多いかもしれません。

世界から猫が消えてしまう、あなたはそんな殺伐とした世界に暮らせますか?私なら…。そして主人公は…?

脳腫瘍で余命宣告を受けた青年(猫と2人暮らし、映画オタクの郵便局員)が自宅に帰ると、自分と全く同じ姿をした、ちょっと陽気な?悪魔がいました。

悪魔が彼に持ちかけてきた奇妙な取引。それは、1日分の自分の命と引き換えに世界から「何か」を消すことでした。電話、映画、時計…、次々と大切なモノを消していく中で、世界はどう変わり、彼は何を思うのか?

「失う」ということの意味を、改めて考えさせられる作品です。失ってみて初めて気づく、その存在のかけがえのなさ、それは時として残酷な現実となり、残された者を苦しめます。

それでもまだ、届けられる言葉や思いはきっとあるはず!そんな感情が主人公の心に、そして読者の心に溢れ出してきます。

個人的には、主人公の飼い猫「キャベツ」がツボです。突然、人間の言葉を話し始めるのですが、その話し方がぶっ飛んでいます!(ヒント:以前キャベツを飼っていた「お母さん」は時代劇が好きで、よくキャベツと一緒にTVで観ていました。)

可愛くて、健気なキャベツ。「そろそろ来るな…。」とわかっていても、やっぱり同じシーンで泣いてしまう(お約束ですかね?)、そんな作品です。

猫語の教科書(ポール・ギャリコ/ちくま文庫)

猫の小説ブックカバー写真3

ある日、編集者のもとに届けられた不思議な原稿。それは、なんと猫がタイピングしたものでした!

暗号のような文章を解読した筆者はそこに書かれている驚愕の内容を知ることに。それは「猫が快適な生活を送るためのマニュアル」、「いかに人間をしつけるか」について深く解説された、子猫向けの教科書だったのです!

「あまりにも荒唐無稽なストーリー」と思われるかもしれません。でも、表紙をご覧ください!確かに猫がタイプライターを叩いています。(笑)

ちょっと前に、PCで自分のフードを注文した猫ちゃんがいたくらいですから(実話ですよ!)タイピングをする猫だって、きっといるはず。

その驚きの内容の一部をご紹介しますね。(心の準備はよろしいでしょうか?)

おいしいものを食べる方法は、「飼い主との根くらべにひたすら耐えること。ひたすら、ひたすら、ひたすら食べない」そして、「人間の精神をたたきなおして、猫のために食事を用意させていただきますというところまで持っていく」のだそうです。

コワい!!確かに薄々気づいてはいました。(笑)でも、こうして文章化されると本当に恐ろしいですね!(ぷるぷる…)

また、人間のじゃまの仕方については「正しい例」としてジグゾーパズルが紹介されています。「飼い主がパズルを八割がた仕上げるのを待ってから、めちゃくちゃにして、かけらをいくつか持ち去って隠す」ですって!

どうですか、この徹底ぶり?猫がいっしょに遊びたがっている時に、人間が自分の趣味に浸っていてはいけないのだそうですよ。すご過ぎますよね…。

読み進むうちに、自分がすでに猫たちの手中にはまってしまっているような錯覚(いや、錯覚じゃないな、コレは。)に陥ってしまいます。

読みながら、飼い主さんたちは、思わず愛猫の顔をチラ見してしまうことでしょう。

作者のポール・ギャリコは、猫好きさんたちの間ではすでにカリスマ的存在ですね。(もし、私自身、猫に生まれ変わったら、彼のような人物に飼われたいものです。←本気?)

ギャリコは他にも「ジェニイ」「トマシーナ」という、猫が主人公の小説を書いています。よろしければ、是非そちらもお読みくださいね。おすすめです。

せかいいちのねこ(ヒグチユウコ/白泉社)

猫の小説ブックカバー写真4

最近話題のヒグチユウコさんの、小説と絵本の中間のような作品。書店に平積みになっているのをご覧になった方も多いのではないでしょうか。

ぬいぐるみのニャンコの夢は、持ち主の男の子とずっと一緒にいること。ぬいぐるみは、子供が成長してしまったら、いつかお別れする時がくる。だから、「本物の猫になっていつまでも男の子のそばにいたい。」と願っています。

「猫のヒゲを集めて体に入れると本物の猫になれる。」そんな話を聞いたニャンコは、相棒のアノマロとさっそくヒゲ集めの旅に出ます。

はたしてニャンコは憧れの「本物の猫」になれるのでしょうか?

ストーリーはもちろんですが、作者独特の画風や色彩感覚に強く惹かれてしまいます。美しく、少し毒のある絵は一度見たら忘れられませんね。

ニャンコが旅先で出会う、時には愛らしく、時には凛々しく描かれる猫たち。そんな作中猫のモデルになった猫ちゃんたちが最後のページに写真で紹介されています。(本当によく特徴をとらえていてビックリ!)どの子もとっても可愛いですよ。

ふたりのねこ(ヒグチユウコ/白泉社)

猫の小説ブックカバー写真5

これもヒグチユウコさんの作品。ニャンコシリーズの最初の1冊です。こちらの方がより絵本に近いので(というより、大人向け絵本…)、子供に読み聞かせてあげても良いかもしれませんね。

迷子になってしまったぬいぐるみのニャンコが、公園で1匹の捨て猫に出会います。公園に住んでいる女の子の「ねこ」は自分自身の悲しい経験から「にんげんはほんとうにひどいいきもの」と思っていました。

「ねこ」は、ぼろぼろのニャンコのことも、実は自分のように捨てられてしまったのでは?と疑いますが、それでも男の子のもとへ帰りたがるニャンコのために、一緒に家を探す手伝いをしてくれます。

そんなふたりでしたが、別れは急にやってきて…。

暖かくて、切ないストーリー、可愛いだけではない絵にグラグラと心を動かされます。

雑誌MOEでの連載、グッズの販売など、活動の幅を広げ続けるヒグチさん。今後の活躍が本当に楽しみな作家さんの一人です。

やっぱり猫って愛おしい!猫小説でモフっと癒されよう

ユーモアあふれるものから涙腺の崩壊必至のものまで、ちょっとした空き時間にも読める5作品をご紹介しました。もしも、機会がありましたら是非、手に取って読んでみてくださいね。

お気に入りの猫小説との出会いは、猫好きにとっては至福の時間ですよね。時には読書で猫まみれになって、心までモフモフしちゃいましょう!

あなたの一言もどうぞ

ページトップへ