猫のミルクは一生使える!子猫から老猫まで役立つミルクの使い方

ペットショップで売られている猫のミルク。でも、普通、ペットショップやブリーダーさんから猫を購入する場合は、もう既に離乳が済んでいますよね。

捨て猫でも拾わない限り、わざわざ猫用のミルクを購入して猫に与える機会はないかもしれません。

しかし、実は猫のミルクは子猫はもちろん、子猫が成長してからも、また一生を終えるその時まで重宝することを知っているでしょうか。

猫のミルクは栄養価が高いので、様々なことに使うことができます。猫のミルクを使いたいシーンや、猫へミルクを与える時の注意点などをまとめました。

ミルク=牛乳はNG!?猫には必ず猫用ミルクを与えよう

まず、大前提として、猫に与えるべき「ミルク」とはすなわち「牛乳」のことではありません。

よく漫画やドラマなどで、捨て猫を拾ってミルクを与えるというシーンがありますよね。そのせいか、猫の栄養になる飲み物=ミルクというイメージが浸透しています。

確かに子猫であればドライフードではなくミルクをあげるのは当然ではあるのですが、この場合猫に与えるべき「ミルク」は「牛乳」ではなくあくまで「猫から出た、猫用の乳」です。

牛乳は本来、牛が自分の子供を育てるために出すものです。つまり、あくまで草食動物である子牛にとって消化しやすいようにできています。

猫は肉食動物ですから、草食動物とは必要な栄養素が異なります。牛乳には、猫には消化が難しい乳糖が猫の乳に比べ3倍近く含まれているため、猫に牛乳を与えすぎると下痢をしてしまう原因にもなるのです。

人間でも、牛乳を飲むとお腹を壊してしまう人がいるのと同じです。

もし何らかの理由で猫にミルクを与えるのであれば、牛乳ではなく必ずペットショップで売っている猫用のミルクを与えなければなりません。猫用のミルクは、もちろん牛乳と違い、母猫のお乳にできるだけ近い成分でできています。

ミルクは子猫だけが飲むものじゃない。いろいろな利用シーン

離乳の済んでいない子猫を育てる時、与えるのが猫用ミルク。しかし、実は以下のように、猫のミルクは子猫から老猫まで、幅広く利用することができるのです。猫のミルクを与えるのに便利なシーンをご紹介します。

子猫の主食として

ミルクといえば、真っ先に思い浮かぶのは子猫に与えることですよね。通常であれば、子猫は母猫からお乳をもらうだけで十分に事足りるはずです。

しかし、野良猫など幼いうちに母猫からはぐれたり、母猫を事故などで失ったりした場合、あるいは母猫に何らかの理由で育児放棄されてしまった場合などは人間の手が必要になります。

人間の赤ちゃんに粉ミルクを与えるように、子猫にも子猫用の粉ミルクを溶いて、猫専用の哺乳瓶に入れて与えることができます。

歯が生えてきて、離乳食が食べられるようになる生後4週~8週程度までは、子猫の主食として猫用ミルクを与えましょう。

成猫の普段のおやつとして

子猫が飲むもの、というイメージが強い猫のミルクですが、実は大人の猫でも普通におやつ代わりに与えることができます。

ただし、子猫用のミルクはとてもカロリーが高くなります。大人の猫には体重に響かない程度に量を減らすか、子猫用ではなく、ペットショップで売っている成猫用ミルクを与えましょう。

水飲みボウル、あるいは餌皿にミルクを作って注いであげれば、気が向いた時に飲んでくれます。

ミルクが大好きで、あげた瞬間ごくごくと飲む猫もいる一方、さすがに大人になってからだと見向きもしない猫もいます。ちょっと残念ですが、興味がなさそうな場合は諦めましょう。

また、ウェットフードが好きな猫なら、いつものドライフードにミルクをかけてふやかしてあげるのもおすすめです。

猫はもともと飲水量が少なくなりがちなので、ミルクを与えることで水分補給にもなります。

老猫など、自分で食事を取れなくなった猫への強制給餌として

意外とミルクが大活躍するのが、愛猫がさらに年をとって食が細くなった時です。老猫は噛む力、飲み込む力が弱くなり、ドライフードが食べづらくなります。

そんな時、栄養価の高い子猫用のミルク、あるいは病気の猫用にそれぞれの疾患に適した成分のミルクを与えることで、少ない量でも体重を維持できるだけのカロリーを摂取させることができます。

特に猫の死因のトップといわれる腎不全にかかった場合、腎不全専用のミルク「キドナ」が、非常にハイカロリーに出来ているので、まさに命綱ともいえる存在として重宝するでしょう。

老猫の場合はシリンジやスポイトで与えるだけでよいので、寝たきりの猫でも安心です。いざという時のためにぜひ覚えておいて下さい。

毛玉コントロールなどの効果のあるミルクもある

成猫用ミルクの中には、「ミルクヘアボールコントロール(カントリーロード)」など毛玉コントロールをはじめ特殊な効果が期待できるミルクも登場しています。

特に長毛種の猫は毛玉を吐きやすいので、毛玉コントロール効果のあるフードが欠かせませんよね。しかし、既にお気に入りのフードがあって、新たに毛玉コントロール効果のあるフードを与えられないという場合もあるのではないでしょうか。

もし、もともとミルクが好きな猫であれば毛玉コントロール用のミルクを追加で与えることで、フードを変えたり、特別な薬を与えたりしなくても、毛玉を吐くのを抑制することができます。

猫の安全を第一に考えよう。猫のミルクの飲ませ方

基本的に、猫のミルクはそれぞれの製品に記載されている分量通りに作れば大丈夫です。しかし、実際に与える際には以下のようなことに気をつけましょう。

子猫の場合は哺乳瓶を煮沸しよう

特に子猫に与える場合、雑菌が入らないようにくれぐれもミルクや哺乳瓶の扱いには気をつけましょう。人間の赤ん坊にミルクを与える時と一緒で、猫の哺乳瓶も煮沸消毒した方がよいでしょう。

本来猫は母親からミルクを通して抗体をもらい受けますが、母親からミルクを与えられなかった猫にはそれがありません。万が一でも体調を壊さないように、菌から体を守ってあげましょう。

また、少し歯が生えてきたら特に、哺乳瓶の乳首の部分に傷がないかどうか、十分に確認しましょう。劣化したり破損したりして、破片を誤飲してしまうと大変です。

火傷注意!毎回必ず温度を計ろう

成猫にミルクを与える場合は、冷蔵庫から出し立てなど冷た過ぎなければ、常温のままで与えて大丈夫です。

しかし、子猫や寝たきりの猫などに、ほ乳瓶やシリンジでミルクを与える場合は、温度管理を徹底しましょう。

ある意味強制的に与えるものですから、ミルクが熱いと猫が火傷してしまうことがありますし、冷たすぎれば体を冷やしたり、お腹を壊してしまいます。

ミルクの適切な温度は、猫の体温と同じ程度の38~40度が基本です。特にミルクを作り慣れていないと、触って大丈夫だろうと思っても、意外と温度が高いことがあります。

ミルクを作る時は必ず料理用の温度計を1本用意しておき、毎回温度を確認するようにしましょう。火傷させないようにくれぐれも気をつけて下さい。

仰向けはNG!ミルクが飲みやすい安全な姿勢をさせてあげよう

猫にミルクを飲ませる時、つい抱き抱えて仰向けにした方が安定しやすく感じますが、猫にとって仰向けはつらい姿勢です。仰向けだとミルクが気管に入ってしまう可能性がありますので、絶対にやめましょう。

猫がミルクを飲み込む時の姿勢はうつぶせが基本です。猫が餌を食べるのと同じようなかたちで、テーブルなどに猫を置いて、哺乳瓶やシリンジに吸いつかせましょう。

与える猫の年齢や体調によって、ミルクの与え方を変えよう

成猫~自力で飲める力の残っている老猫にミルクを与える時は、お皿にミルクを入れてあげれば水を飲むのと同じようにして、自分から飲みますから、猫に任せて大丈夫です。

子猫の場合は基本は猫用の哺乳瓶で与えます。また、子猫や老猫など、吸い付く力がないほど弱っている場合は、シリンジやスポイトなどを利用して数滴ずつ時間をかけて飲ませるようにします。

ミルクは口元を汚しやすく、しかもべたつきやすく落ちにくいので、あらかじめ飲ませる時はタオルやティッシュなどで口元を優しく拭きながら与えるのがおすすめです。

老猫にミルクを強制給餌する場合は、歯茎を傷つけないように注意!

寝たきりの老猫にシリンジやスポイトで与える場合は、先の部分を口に差し込み、舌の上にミルクを出して舐めさせるようにして、少しずつ飲ませていきます。

シリンジやスポイトを使用する場合、哺乳瓶の乳首と違って、先が固くできていることがほとんどです。口に差し入れた時、歯茎を傷つけないように十分に気をつけましょう。

特に病気で弱っている猫は、歯茎が弱く繊細になり、傷がつきやすくなります。また年をとるにつれ、ほとんどの猫が歯周病を患い、歯茎に炎症を起こしている可能性が高くなります。

唇をめくって、歯の隙間にそっと差し入れるようにしましょう。

  • 歯茎を傷つけないよう先が柔らかくなったシリンジ
  • シリコンのアタッチメントが付属しているシリンジ

などを利用するのもおすすめです。

寝たきりの猫はあまり一度にたくさんの水分を飲めません。与えるのを急ぐとむせたり、飲みきれなかったりもします。5cc程度から様子を見て少しずつ時間をかけて与えるのがよいでしょう。

作ったミルクは1回で使いきろう

ミルクは長時間放置していると雑菌が繁殖しやすくなります。飲み切れなかったミルクはもったいなくても、捨ててしまうようにしましょう。

用途によって使い分けよう。猫用ミルクの種類

ペットメーカー各社から、さまざまな猫用ミルクが販売されています。選ぶ際は、以下のようにそれぞれ用途によって使いやすさが異なるので、覚えておくとよいでしょう。

粉末タイプ

子猫や老猫の介護など、長期間に渡ってミルクを与え続ける予定があるのであれば、粉末タイプがおすすめです。溶かす手間はありますが、粉末の方が長期保存ができますし、猫の体調が悪い時は薄く、少なく作ることもできます。

粉末タイプは濃度、温度、量全てにおいて調整しやすく便利です。

液体タイプ

液体タイプはそのまま出すだけでよく、また好きな量を与えられるのが特徴です。ただし、長期保存には向かないので一度封を開けてしまったら生鮮食品としてできるだけ早めに使い切る必要があります。

成猫のおやつとして、たまに使う場合は液体タイプがおすすめです。

子猫から老猫まで。猫へミルクをあげてみよう!

猫のミルクは子猫の時だけでなく、大人になっても、あるいは老猫まで幅広く与えることができます。

犬であれば塩分のないスープなども飲む機会がありますが、猫の場合はあまり聞かないですよね。猫の飲み物といえば水だけというのが一般的です。

そのため大人になってからでも、少し変わったおやつとしてミルクをあげて楽しむのもよいのではないでしょうか。またミルクはハイカロリーにできているので、食欲のないときの栄養補給にも最適です。

ペットショップでは様々な猫用ミルクが販売されています。キャットフードと同じように、ミルクもメーカーによってだいぶ味に違いがあるようです。ぜひいろいろ試してみて下さい。愛猫に最適なミルクを選び、上手に利用していきましょう。

みんなのコメント

  • 匿名 より:

    16歳になる猫です。
    2週間前から急激に食欲が落ち、体重が減ってしまい、病院で検査を色々受けて、点滴などの治療を受けました。
    点滴を受けている時は多少、食欲の改善は見られましたが、毎日の猫のダメージを考えた時、本当にそれがこの子にとって最善か?と言う思いで子猫用のミルクを与えてみたら今は少しずつ元気になっていると思います。
    終末期を迎える猫にとっては一番負担をかけない食事のひとつだと思っています。

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