【猫が嫌いな10の理由】あなたはトラウマそれとも生理的に?

ここ数年は猫ブームの到来で、居心地の良さを感じている猫派の方も多いと思います。

しかし、どんなものでも好き嫌いは分かれるもの。猫はメジャーな動物だからこそ、アンチ猫派もそれなりに存在するんですね…。

猫好きな人は猫のことをよく理解しているので、もしかすると、「きっと猫の○○なところが苦手なんだろうな」と、なんとなく想像が付くかもしれません。

猫が嫌いな人は猫のどのようなところが苦手なのか、一緒に再認識してみたいと思います。

猫の気ままな性格が苦手!犬の方がかわいいという声が

猫嫌いな人には、まず「猫の自由気ままでマイペースな性格が好きになれない」という人が少なくありません。

猫嫌いな人の声
「自由気まま。」
「自分の甘えたい時だけ甘えてくる。」
「人の言うことを聞かない。」
「なんだか態度が偉そうに見える。」
「餌をくれる人にしかなつかない。」
「犬のほうが友好的だから好き。」

猫は自律性が高い性格で、人の命令に従う気があまりないので「わがまま」「気まぐれ」とマイナスイメージが持たれがちです。

猫と共に2大ペットになっている犬は、社会性や協調性が豊かです。しつければ人の言うことも聞き、社会のために役立つこともできるので「従順」「お利口」とプラスイメージが持たれがちです。

犬と猫は性格が対照的と言われ、犬と引き出しにして比較されると、猫はちょっと分が悪く見えてしまいます。もちろん、犬の気立てが良くて猫は性格が悪い、ということではありません。性格は、単に祖先から引き継いだ習性が反映されているだけなのです。

犬が人に従順な理由
大昔、野生の犬はオオカミの血を引き、群れを作って行動していました。強い犬が弱い犬を支配し、群れの中では犬の順位がはっきりしています。そして下位にいる犬はボスに服従して役に立つことを喜びとしていました。

犬が家畜化されると犬のボスや仲間は人間に変わります。犬社会の上下関係を大切にする習性から、犬は飼い主やその家族が自分より上位にいると判断すると、人の言うことを従順に聞きます。

犬はこうして人間の良きパートナーに進化していきました。

猫が自由気ままな理由
私たちの身近にいる猫は、野生の「ヤマネコ」が家畜化されたもので「イエネコ」と呼ばれます。

ヤマネコは、単独性があり群れを作りません。一つのテリトリー(なわばり)に1匹ずつ分かれて生きていました。互いのテリトリーに侵入しないことで、食糧や繁殖相手の無駄な取り合いを防いだ、といわれます。

ヤマネコは、人間の近くで生きることで豊富な食糧や安全な居場所が得ることができるようになり、家畜化されてからはイエネコとして広く普及していきました。

猫は、1匹ずつテリトリーを守る必要がなくなったかわり、人間に甘えて食糧を恵んでもらったり、ほかの猫と仲良く生きることが必要になりますが、孤独を好む生き物ではないので、人間やほかの猫と平和に共存することもできます。

しかし猫は、ヤマネコの持つ「単独性」も引き継いでいるので、犬ほど集団生活は好みません。また、猫社会には犬社会のような厳しい上下関係がないので、そこまでボスに服従しよう、お役に立とうという気持ちは高まりません。

猫はこのように単独性と社会性をあわせ持っているので、甘えたり友好的になったりもしますが、人の言うことをきかなかったり、自由気ままな時間を好んだりもします。

人間のことだって「ごはんをもらうために気を引く必要はあるけど、がっつり命令に従う必要はないね。」ぐらいに思っているかもしれません。

こういった猫の性格は、人間の都合でとらえると「人間に合わせてくれずマイペース」とうつって見えることがあり、人によっては苦手と感じてしまうのです。

痛い、怖い…爪でひっかくところ

猫は爪でひっかくので怖いと感じる人も多いようです。

猫嫌いな人の声
「猫はすぐひっかくイメージがあるから怖い。」
「餌をあげようとしたのに、手をひっかかれてしまってショックだった。」
「壁やカーテンなどをひっかいて家の中が傷だらけになりそう。」

狩猟動物の猫は生き物をしとめるため、また外敵に襲われた時には木に登って逃げるため、鋭い爪が必要です。普段は邪魔なのでひっこめて隠していますが、必要に応じて、反射的に爪がニュッと飛び出る構造になっています。

怒ったり興奮した時に前足で攻撃する時だけでなく、単にじゃれたり甘えたりしてくる時も思わず爪が当たってしまうので、猫といるとどうしてもひっかかれやすいのです。

猫にひっかかれるのは痛いです。ひっかかれたことのある人は、それがトラウマで猫が嫌いになってしまうことも少なくありません。また、猫の爪でボロボロになったカーテンや網戸を買い替えるのも大変です。

飼い主さんは「猫はひっかくものだから仕方ないよ」と猫を擁護するだけでなく、爪切りをして爪を適切な長さに管理する、猫がひっかきたくなる誘因を減らすなどの工夫をしておきましょう。

ひっかき傷からは、雑菌や人畜共通の感染症を媒介する菌がうつる危険性もあります。

壁や家具がたいへんなことになりそう!爪をとぐ習性が嫌

ガリガリ、ガリガリ…と猫が爪をとぐ習性は、多くの飼い主さんの悩みの種でもあります。猫を飼っていなくても猫が嫌いな人にとっては、やはりイメージが良くありません。

猫が嫌いな人の声
「爪とぎで家具が台なしになってしまう。」
「猫に必要な行為で、やめさせることができないところが困る。」

猫の爪とぎには、古い爪をはがす、爪でにおいをこすりつけてマーキングする、また爪をとぎながらストレッチするといった大切な役割もあります。

もちろん家屋や家具も大切なので、猫が自由に爪とぎしてよいわけではありません。猫が爪とぎをしたがる場所にペット用品の爪とぎを設置し、爪をといでもよいところを用意してあげれば、爪とぎの被害は軽減させることができますね。

発情期の鳴き声が苦手

猫は、感情が豊かでおしゃべり好き。声音を多彩に使い分けて自分の要求を飼い主に伝えることのできる動物です。

「よう!」の「ニャッ」や「ねえねえ、かまってよー。」の「ニャオ~ン」は可愛いのですが、発情期に出す声はかなり独特です。「発情期のあの声を聞きたくない!」と猫嫌いになってしまう人もいるようです。

猫嫌いな人の声
「さかりについた猫の鳴き方が独特で苦手。」
「夜中に発情した猫が大きな声で鳴くと眠れない。」

猫のオスは発情すると「…ンナオーン!…ナアオーン!」とメスを呼ぶような声で叫びます。耳につく声で声量もあるので、不快と感じる人は多いです。

オス猫を飼っている人は、去勢手術を受けさせて発情を抑えることをおすすめします。

勝手に人の家の敷地内に入ってくる

猫が自分の家の敷地内に勝手に入ってくるのがイヤで、猫が嫌いになるという人もいます。

猫が嫌いな人の声
「最近、同じ猫を見かけるようになった。勝手に居つくのでは、と心配。」
「猫が庭にトイレをしに来るようになった。ウンチの片付けが負担。」
「ガーデニングをしているのに荒らしていくのが迷惑だ。」
「車のボンネットで昼寝しているのをやめさせたい。」
「猫が網戸を開けて勝手に入ってきたのでびっくりした。」
「家の食べ物をとった。」

猫が通るだけ、いるだけ…なら目をつぶってあげたいところですが、誰でも自分の庭にウンチされたり、食べ物をとられたりすると、さすがに誰でも良い気持ちはしないと思います。

こうした行動も猫の習性によるものです。外で活動している猫は、自分のなわばりを作って見張りのために歩き回ることがあります。

人間のお宅に入っても、もちろん「不法侵入」の観念はないので、なわばりの中にたまたま人間のお宅があれば、歩き回りトイレの場所や昼寝場所を作ったりします。おいしそうな食べ物を発見すれば食べてしまうのも、動物なので仕方がありません。

しかし、実際には行政機関へ猫の被害に関する苦情が多く寄せられています。猫を飼っている人もトラブルに気をつけてくださいね。

行政機関のほうで猫を追い払うなど直接の対応はとっていないので、自発的に猫を家の中で飼う、地域の野良猫を増やさない、といった取組みに協力していきましょう。

また、各家庭に対しては、猫が庭に入ってこないよう猫よけ対策を行うことがすすめられています。

にらまれてる?猫の目が苦手

アイペット損害保険株式会社が猫の飼い主に対して行ったアンケート調査「猫の好きなパーツランキング」によると、最も人気のあるパーツは「瞳」という結果が出ていました。逆に、その猫の目が苦手、という人も意外と多いのです。

猫嫌いな人の声
「じっとにらんでいるところが苦手。」
「明るい所で見る時の鋭い目つきが怖い。」
「目がは虫類みたいで不気味。」

猫の瞳は体の割に大きくて、宝石のようにキラキラしています。まん丸の瞳にじっと見つめられると吸い込まれそうな魅力を持っています。

しかし、猫の目は明るいところで瞳孔が細くなると、その時の目つきがにらんだようなきつい印象になるので、目が怖いと感じる人が出てきてしまいます。

「生理的に無理」とまで言う人がいます。女性に多いですが、もしかすると縦型の瞳孔から連想させるは虫類が苦手なのかもしれません。

動物なら仕方がない…?おしっこやウンチが臭い

猫に限らず、人間も含めどの動物のおしっこやウンチも臭いのが普通なのですが、猫の排泄物は特にニオイがきついと言われます。

猫嫌いな人の声
「うちの庭に猫が来ておしっこをするので、庭がとても臭くなってしまった。」
「猫を飼っている友達の家が猫の排泄物で臭くて気になる。」

猫のおしっこは成分が凝縮されていてニオイが強く、肉食動物なので草食動物よりもウンチが臭くなります。

また猫を飼っているお宅では、こまめにトイレ掃除をして清潔を心がけることでペット臭をやわらげることもできますが、掃除を少し怠ると部屋に臭いが充満し、しみこんだニオイが蓄積して取れにくい異臭に変わってしまうことがあります。

普段から猫と一緒にいる人は鼻が慣れてきますが、猫を飼っていない人は猫のニオイに慣れていないので少しでもニオイがすると、敏感に反応してしまうかもしれません。

服や手につくと嫌な気持ちに…毛がよく抜ける

抜け毛は、猫の飼い主さんにとっても日常的な悩みになりやすいのですが、猫を飼っていない人が猫の毛を見て不快感をおぼえることもあるようです。

猫が嫌いな人の声
「猫にすりすりされたら服に毛がたくさんついてしまった。」
「猫を飼っている人の服にいつも毛がついているのが気になる。」
「猫のいる人の家に行くと室内に猫の毛がたくさんついていて戸惑った。」

どの動物も常に毛が少しずつ生え変わっていますが、猫は特に抜け毛が多く、換毛期には夏毛や冬毛に変わるため、さらにごっそり毛が抜けます。

ブラッシングで抜け毛をこまめに取り除いたり、粘着テープ(いわゆるコロコロ)などで部屋を掃除して、清潔感を高めたいですね。

やっぱりつきまとう問題?感染症が心配という声

猫から人へうつる人畜共通の感染症があるため、猫を飼うことを敬遠している人もいます。よく知られるものには、ダニ、ノミ、猫ひっかき病、クラミジアなどがあります。

猫と濃密に接触する人はウイルスなどが感染しやすく、特に妊婦さんが感染症を発症すると、胎児に影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。ただし、

  • ケージやトイレを清潔に保つ
  • 飼い猫、野良猫と接触した後はよく手を洗う
  • ひっかき傷はよく千序する

など基本的な衛生管理がきちんとできていれば、そう簡単に感染症を発症することはありません。

感染症については猫から人にうつる病気8つ。感染しないための具体的な対策で説明しています。

猫のイメージが悪い、縁起が悪い

猫に恨みはないんだけど、なんとなく悪いイメージがある…という理由で、あえて猫を好きにならない人もいます。

その原因は、猫が悪いイメージを持つ例えや言い回しに使われやすいからではないでしょうか。

  • 泥棒猫…泥棒をした猫。(物を横取りした人の例え)
  • ねこばば…悪事をごまかすこと、人のものをこっそり横取りすること。
  • どら猫…態度のふてぶてしい野良猫。
  • 猫をかぶる…本性を隠しておとなしくふるまうこと。
  • 黒猫は縁起が悪い…黒猫が前を横切ると不吉なことが起こるという言い伝え。
  • 猫は三年の恩を三日で忘れる…猫はつれないことをあらわすことわざ。

猫の習性をそのままあらわしたものが多いので、ある意味納得できますが、ことわざや慣用句などは、良い意味より悪い意味で使われているものが多いところは少し残念でした。イメージアップになるような言葉がもっと出てくると嬉しいんですけどね。

猫の欠点が許せないのは自分と相性が合わないから?

猫好きな人が増えている一方で「猫は大嫌い!」と断言する人たちがいるように、猫は好き嫌いがはっきり分かれる動物です。

同じ動物なのに、好感を持つ人と嫌悪を抱く人に分かれるのはなぜなのでしょうか。

猫にいやな目に合わされたから嫌いになる

猫が嫌いになる理由のひとつには「猫に関する不快な経験をしてしまった」ということが挙げられます。たとえば、猫にひっかかれた、庭を荒らされた、飼っている小鳥が襲われてしまった…などです。

このような経験は猫に限らず、ほかの動物でも起こります。子供の頃に犬に追いかけられ犬恐怖症になった、鳥に手をつつかれてから鳥が嫌いになった、など、運悪くいやな目に合って何かの苦手やトラウマが生まれます。

猫は身近で遭遇する機会が多い動物なので、ほかの動物よりも嫌いになるきっかけが多くなるのかもしれません。

もともと猫と気が合わない

猫を見ていて「なんだか波長が合う気がする」と感じる人もいれば「理由はないけど生理的に嫌い」と感じる人がいるのは、猫との相性が人によって違うからかもしれません。

猫を好きになるかならないかは、その人のタイプと猫との相性が関係していると考えられています。

人は自分と外観の似たペットを魅力的と感じる、飼い主とペットは似た者同士になる傾向があるとのことです。

また、公立大学法人北九州市立大学 の田島司教授は「犬好き」「猫好き」の人の性格の特徴について検討・調査し、論文「イヌ好きとネコ好きのパーソナリティの特徴1」で、次のように考察を述べています。

犬のように他人の要望に応えようとする性格は「まじめ」「頑張る」といったポジティブな社会評価を受けやすい。

一方、猫の持つ自律性は「わがまま」「無責任」といったネガティブな社会評価を受けやすいと考えられる。

猫の自律性の高い性格が好きな人は、猫と性格が似ていて、自分のしたいことが自由にできるタイプの人がみられた。

また、猫を飼いたいと思う人には、本当は無口で陰気だけど人と一緒にいる時は陽気でおしゃべりな人を振る舞うタイプがみられた。

猫が好きな人は、猫に温和で親切なイメージを持っていて、ありのままの自分に戻った時の自分を癒してくれる存在だと思っている。

一方、犬好きの人には、ひとりでいる時と人と一緒にいる時が同じで、性格に裏表がないタイプがみられた。

参照:田島司(北九州市立大学文学部)「イヌ好きとネコ好きのパーソナリティの特徴1 ― パーソナリティの多面性とペットのパーソナリティとの類似性について」

こちらの論文で発表されている「犬好き」「猫好き」の特徴の違いからは、パーソナリティ(性格)によって、猫におぼえる感情が異なることがうかがえます。

猫嫌いな人には「猫の言うことを聞かないところ、気まぐれでわがままなところが好きになれない」という人も多いのですが、猫好きな人は、かえって猫の媚びないところが魅力的で、振り回されてもメロメロになったりしてしまいます。

猫の性格や生きざまにあまりで共感できない人は、猫の欠点を見つけると「これだから猫は嫌いだな」と否定的にとらえるかもしれません。逆に、猫の性格に共感できる人は、欠点も含めた上で猫が愛せるのではないでしょうか。

猫好きな人は、猫嫌いになった人に対して「もっと猫の魅力を知って好きになってほしい」と、猫の可愛さをアピールしたくなるかもしれませんね。

しかし人というのは、苦手なもの、興味のないことについて、価値観の違う人から「かわいい~!」「かわいいよね?」と共感を求められている時間がけっこう辛く感じられます。

猫にトラウマがある、もともと猫と波長が合わないのは仕方がないことです。お互いの「猫好き」「猫嫌い」の気持ちを尊重しあい、猫好きでない人といる時は、猫の話題は軽くやんわり触れる程度にしてあげましょう。

猫の魅力は不思議!猫嫌いから猫好きに転換する人も多い

以上、猫好きな人には耳の痛いお話も多くなってしまいました。しかし、人それぞれ猫におぼえる感情は異なる、ということを再認識していただけると嬉しいです。

もと猫嫌いだった人がふとしたきっかけで猫の大ファンになるケースも少なくありません。猫には人をとりこにする不思議な魅力があるんですね。

猫の飼い主さんは、猫の魅力が多くの人に伝わるよう、またより多くの猫と人が快適に共存できるよう、正しい飼い方も心がけましょう。

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