猫の鼻が常に濡れている理由がすごい!たまに乾いているのはなぜ?

猫の鼻をふと指で触れてみると、ほんのり濡れていますよね。

この鼻って、一体どういう理由で濡れているのかと思ったことはないでしょうか?

その疑問にお答えすべく、今回は猫の鼻が濡れているのはナゼか!というお話です。

猫の鼻の嗅覚が人間よりも優れているのは、濡れているから

猫の嗅覚が人間より優れていることは当然ご存知だと思います。

その凄さ、何と人間と比べて数万~10万倍の感度だそう。

確かに、うちの猫もドア一枚隔てていてもご飯の匂いを嗅ぎ分けるくらいですから(笑)

ご飯のにおいに気付く猫の写真
/むむっ!\

その凄い嗅覚に大事な助けをもたらしているのが、まさにこの『濡れている』状態なんです。

濡れている猫の鼻の写真

鼻のこの表面部分のつぶつぶした毛がない部分のことを『鼻鏡(びきょう)』と呼ぶのですが、濡れていることで匂いの分子をキャッチしやすくしているのです。

ちなみに、濡れている液体の正体は、目の方にある涙腺から流れてくる涙や、鼻の内部にある腺細胞から出る分泌液が主な成分。

涙と言うのは少し意外かもしれませんね!

また、濡れている鼻は匂いの分子をキャッチするだけではなく、ウイルスや細菌といった身体に悪影響を及ぼすものをブロックするフィルターのような役割もします。

猫の健康には、濡れている鼻が欠かせないんですね。

更に、『上唇溝(じょうしんこう)』という鼻の下から口に繋がっている部分(つまり「ω」が口だとするとこの真ん中の部分ですね)も同じように水分で濡れており、匂いの分子をキャッチ出来ます。

猫のじょうしんこうの写真

ですので、より敏感に匂いを嗅ぎ分けることが出来るのです。

また、猫は人間とは違って舌にある味覚細胞はあまり発達していませんが、この濡れた鼻による嗅覚のブーストで匂いから味を感じることができます。

つまり、嗅覚で食べ物を味わっているんですね。人間で言うとステーキの匂いだけでご飯三倍はいける!という感じでしょうか(笑)

そう思うと、ご飯を食べる時もまず鼻を近付けてクンクンと嗅いでから食べますし、缶詰を開けた飼い主自身が匂いを感じるよりも前に『缶詰の匂いだ!』などと察知して近付いて来たりしますよね。

猫ちゃんの食い付きが悪い時に食べ物を少し温めると良くなる、なんて話もありますが、食べ物は温めると匂い分子が多く出るため、猫の鼻がキャッチしやすくなり、結果として食い付きの良さに繋がるわけです。

腐っていないかといった、自分が食べられるものがどうかという判断も、鼻が濡れているからこそ行うことが出来ます。

猫の濡れた鼻は、大事な安全機構ということなんです。

ただ、自分が食べられるものかという判断をするということは、必ずしも本当に食べられるものだけを嗅ぎ分けられるという訳ではないので、猫が間違えて食べてしまいそうなものは飼い主さんが避けるようにはしてあげてくださいね。

猫は鼻で温度が分かる!0.5℃だってわかっちゃう

猫の鼻、実は匂いをキャッチするだけじゃないんです。

猫って、人間よりもずっと暖かいところや涼しいところに敏感ですよね?その温度をキャッチする役割を、ずばり鼻が果たしているのです。

なんと、僅か0.5℃の温度差を感じることが出来るとか。人間だと全く分からない温度差ですよね!

また、温度の微妙な差を鼻の中のセンサーで感知し、風向きを知ることも出来ます。

これも、鼻が濡れていることで感度が上がります。

逆に、鼻以外の皮膚ではあんまり暑さや寒さといった感温機能はそこまで発達していないようです。これは流石に人間の方に軍配が上がるようです。

ちなみに今のさむーい時期、うちの猫達はこぞって暖かいところにいます……(笑)

温まる2匹の猫の写真

こういう自分の過ごしやすいところを見つけられる習性も、鼻が濡れているからこそ!ということなんですね。

温まる猫の写真
/ぬくぬく…\

部屋の中で一番暖かいところで寄り添っている姿を見ると、「ああ、猫ならではだなあ……」と何時も感じる筆者です。

乾いていたり、濡れすぎていたり。鼻で分かる健康チェック

ここまで猫の鼻が濡れている理由について見てきました。

でも、猫の鼻って、偶に乾いていることや、何時もよりも濡れているようなことってありますよね。

それって一体、どういう状態なのでしょうか?

鼻が乾いている場合

猫がすやすやと寝ている時に鼻に触れると、起きている時と違ってサラッとした感触なのがわかります。

鼻を濡らしている分泌液が、寝ている時にはあまり分泌されないのでサラッと乾いた鼻になるんです。

なので、目覚めた後暫くの間、つまり寝起きも乾いている状態が正常です。

猫の鼻の写真

こちらは偶々撮れた、まさに寝起きの“もなか”の鼻。分かりづらいかもしれませんがかなりサラっとしてますよ!

という事で、「寝ている最中」と「寝起き」の猫の鼻は濡れてはおらず、いつも乾いているんですね。

しかし、普通にしっかり覚醒している時も乾いている、ということがあります。

この場合、猫ちゃんが体調不良の可能性がありますので、ずっと乾いている、ひび割れているなど、気になる点があればすぐに動物病院で診てもらうようにしてください。

鼻が濡れすぎている場合

これまで見てきたように猫の鼻は濡れているのが通常の状態ですが、濡れすぎているのも問題です。

普段よりも濡れてる感じがする、鼻水が出ているという場合は、風邪や鼻炎を発症していることがあるので、これも同じく動物病院で診てもらうことをオススメします。

私の家でも、保護した当初の猫の鼻が普通に濡れている、という状態ではなく明らかに鼻水のように水分が多く出ていたので、直ぐに獣医さんに診て頂き、薬を処方してもらい正常な状態に戻りました。

今までの情報を表にまとめると、こうなります。

鼻の状態 健康状態
濡れている 正常(活動時)
乾いている 就寝時、寝起き時なら正常
(それ以外の場合は異常だと思ったら病院へ)
濡れすぎている(鼻水など) 体調不良の可能性があるので様子を見ながら病院へ

猫ちゃんは人間と違って自分から体調不良を伝えられる訳ではありませんから、こういう部分をチェックするだけでも健康の維持に繋がりますよ!

さて、ここまで猫の鼻が濡れている理由について見てきました。

ただ濡れているだけでこんなにも色々な機能があるんだ!と驚くばかりですよね。

次からは猫が暖かそうな(涼しそうな)場所でまったりしていたら、「鼻で探し当てたんだな……!」と思えそうです(笑)

今後も知られざる猫の身体の部位の凄さについて、色々とお伝えできればと思っています!

猫の鼻の写真2

最後も鼻のドアップで……(笑)以上、猫の鼻のお話でした。

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