一昔前は、猫に歯磨きをした方が良いなんて話はあまり聞かなかったのではないでしょうか。しかし最近は、猫にも歯磨き習慣をつけることが勧められるようになりました。
とは言っても、猫に歯磨きをするのは難しいですよね。そんなとき、猫の好みにあった歯磨き粉を使うことで、ストレスなく歯磨きをしてくれるようになるかもしれません。間違っても、人間用を使ったりはしないでください。
猫用の歯磨き粉は猫好みのフレーバーが付いている
猫に歯磨きの習慣をつけようと頑張っているけれど、なかなかうまくいかない。そんなときには歯磨き粉を試してみると良いでしょう。
市販されている歯磨き粉にはいろいろな種類があります。ただし、家にある人間用を使ってみようなどとは絶対に思わないでください。人間用の歯磨き粉は、猫にとっては害になります。詳しくは後で書きましょう。
猫に使える歯磨き粉は「犬・猫専用歯磨きペースト」などと書かれたものになります。歯磨き粉には、猫好みの美味しそうな味や香りがついています。
フレーバーには以下のようなものがあります。
- チキンフレーバー
- ビーフフレーバー
- シーフードフレーバー
- バニラミントフレーバー
- モルトフレーバー など
人間の歯磨き粉と違う点は、猫用の歯磨き粉は歯磨きの後に口をすすぐ必要がないことです。(もちろん、猫には「口をすすぐ」なんてことはできないでしょう。)
つまり猫は、歯磨き粉をそのまま「食べてしまう」ことになります。そのため歯磨き粉に含まれる成分などにも気を配って、歯磨き粉を選ぶようにしてください。
歯磨きに初めて挑戦する時には、最初から歯ブラシに歯磨き粉をつけて磨こうと頑張る必要はありません。
最初は歯ブラシなどは持たずに、まずはただ口の周りを触らせてもらえるようになりましょう。嫌がらずに触らせてもらえるようになったら、次に唇をめくったり、指で歯や歯茎に触れてみてください。
このときに歯磨き粉を指先につけて舐めさせたり、そのまま指を口の中に入れてみたりしてみましょう。歯磨き粉に興味を持ってもらうことも大切です。そして猫ちゃんが嫌がらずにできた時には、いっぱい褒めてあげてください。
このように遊びながら口の中を触られることに慣れさせていきましょう。口の中を触らせてもらえるようになったなら、次にはガーゼで磨くようにしてみてください。指にガーゼを巻いて、それで歯を磨いていきます。
なんとかガーゼで磨けるようになったなら、やっと歯ブラシの出番です。とは言っても初めからしっかり磨こうとせず、歯に歯ブラシを数秒当てるといったことから始めてみましょう。これができるようになったら、少しずつ時間を延ばしていってください。
決して歯磨きを無理やりしようとはしないで、少しずつ遊びながら慣れさせるようにしていきましょう。歯磨きは楽しいし美味しい、、、と覚えてもらえることを目指してください。
歯ブラシだけで磨くよりも歯磨き粉を一緒に使った方が、美味しくて猫ちゃんは受け入れてくれやすいでしょう。フレーバーにはいろいろな種類がありますから、一つを使ってうまくいかなくても、諦めずに他のフレーバーも試してみてください。
人間用の歯磨き粉は絶対に使わない!
歯磨き粉ならわざわざ買わなくても、自分がいつも使っているものがあるし、、、なんて、絶対に思わないでください。
人間用の歯磨き粉は泡立ちが激しく、猫ちゃんはびっくりして二度と歯磨きをしてくれなくなってしまうかもしれません。口をすすぐこともできないですから、口の中にずっと泡立ちが残ったままになってしまいます。
さらに人間用の歯磨き粉は、猫にとって危険なものでもあるのです。
人間にとっては良い効果のある成分なのですが、実は猫にとってのキシリトールは低血糖の原因となる危険性があるのです。そのため猫にキシリトール配合の歯磨き粉は絶対使ってはいけません。
猫には猫専用の歯磨き粉を使うようにしましょう。人間用に比べるとやや高価なものですし、せっかく買ってみても実際に使ってくれるかどうかわかりませんが、それでも人間用を使ったりすることは絶対に止めましょう。
昔よりも寿命が延びたおかげで、歯周病のリスクも上昇
猫の寿命は昔より延びてきています。以前は7−8年くらいでしたが、最近はペットフードが充実したことや医療の進歩などもあって16年くらいにまでなりました。
歯周病は歳をとるごとにかかりやすくなってしまう病気です。寿命が延びたことは嬉しいのですが、そのおかげで歯周病になってしまうリスクも上昇してしまいました。
歯周病を予防するために、一番大切なことは歯磨きをすることです。子猫のうちは歯周病になることはありませんが、将来歯磨きを嫌がらずできるようにするためにも子猫のうちから歯磨きを習慣づけておくことが重要になってくるのです。
ぜひ子猫のうちに、遊びながら歯磨きを習慣にしてみてください。そのためにもいろいろなフレーバーの歯磨き粉を試してみると良いでしょう。
歯磨き効果のあるフードやオヤツなどもありますから、どうしても歯磨きができないようでしたらそのようなものを使ってみても良いかもしれません。しかし歯垢や歯石を取る効果が一番高いのは、やはり歯磨きをすることです。
歯磨きのやり方や歯磨き粉を工夫することで、猫ちゃんに「歯磨きは楽しくて美味しい遊び」と覚えてもらえると良いでしょう。焦らずに、少しずつ慣れさせていってください。
みんなのコメント
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なるほど
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人用のほうがよく落ちるんではと思ったけど、人間用はだめなのにゃん。
今までどおり猫用使うニャン。
うちはチキン味。
猫用なのにイチゴ味とか売ってる会社もあって意味不明。猫視点でないあたりが信用できないからそういうのは注意だにゃ。