猫がハァハァしているのは危険!病院に行くべきケースとチェック項目

犬の場合は舌を出してハァハァと呼吸をしますが、猫の呼吸は静かそのもの。そんな猫がもし、ハァハァと息をしていたら要注意です。

猫がハァハァと口を開けて息をしている場合、時には命に関わるような重篤な病気が隠れていることもあります。

言葉を話せない猫のためにも、猫がなぜそんな息をしているのか、様子を見極めて最適な選択をしてあげましょう。猫がハァハァ言う時に考えられる病気や、飼い主さんがしてあげられる対処法についてご紹介します。

基本は鼻。猫は口呼吸を滅多にしない生き物

そもそも、猫は人間あるいは犬などと違い、日常的に口呼吸が必要になるようなことはありません。口を使ってハァハァと呼吸をするということは、鼻では呼吸が追いついていないという事態が考えられます。

しかし持久力に長けた人間や犬であればともかく、瞬発力で勝負する猫は長時間の運動をしないため、鼻で呼吸が追いつかないということはほとんどありません。

また、例えば犬であれば暑いと感じると口を開けてハァハァと呼吸をし、舌で温度調節をします。しかし、猫の場合はグルーミングで全身の毛を濡らし、気化熱によって温度調節をするため、やはりハァハァと呼吸することは普通はありません。

もちろん、口で呼吸できないわけではありませんが、基本的に鼻で事足りるため、あえて口を開けてハァハァと呼吸をするというのは深刻な事態と言えるでしょう。

要注意!猫がハァハァと口呼吸する理由

では、普段口呼吸するはずのない猫が、それでもハァハァという時はいったいどのような原因が考えられるのでしょうか。主なものを挙げてみます。

運動直後

猫は本来あまり持久力には長けていない生き物です。激しく運動すると呼吸が追いつかず、まれに口呼吸になってしまう場合があります。この口呼吸は猫にとって運動量の限界と考えてよいでしょう。

運動後に猫が口呼吸する場合はパンティングと呼ばれる危険な状態です。すぐに運動を中止して猫が落ち着くのを待ちましょう。

もし、多頭飼いなどで暴れており、口呼吸になってしまっているという場合はケージなどに一旦隔離するのがおすすめです。

通常は数十分もすればどんなに激しい呼吸でも落ち着きます。しかし、もしそれ以上に渡って口呼吸をしているような場合は異常ですので、病院に連れて行きましょう。

また、元々病気があって呼吸がしづらく、少しの運動で息が上がってしまうという場合もあります。

大した運動をしていないのに息が上がってしまう、あるいは以前は口呼吸は一切しなかったのに、突然頻繁に運動後に口呼吸をするようになったという場合は、一度病院で検査をしてもらった方が安心です。

病気

一番注意しなければならないのはやはり病気です。

例えば鼻や肺など、呼吸器にまつわる病気になると空気中の酸素を上手に取り込んで排出するという機能が鈍くなるため、酸素が足りなくなってしまいます。その結果、猫がハァハァと口呼吸をしてしまうのです。

また、取り込まれた酸素は本来血液内の赤血球に乗って全身に運ばれていきます。

しかし、赤血球が壊れてしまったり、血液を全身に流す心臓などに異常があったりなど循環器系の病気になってしまうと、やはり体中に酸素が行き渡らず、呼吸困難の症状が出ることがあります。

このような呼吸器あるいは循環器にまつわる病気にはたくさんの種類があり、肺炎のような誰でも知っている病気から肺水腫などの命に関わる病気まで様々なものがあります。

さらに、急性玉ねぎ中毒から赤血球が壊れてしまう「溶血性貧血」を起こし、酸素が行き渡らず突発的に呼吸困難となっている場合もあります。昨日元気で何ともなかったからといって油断できないということは知っておくべきでしょう。

放っておくと1日で死亡するようなケースもありますので、口呼吸がおさまらない場合は必ず速やかに病院へ行きましょう。また、時間外の場合は夜間救急病院などの利用も検討しましょう。

熱中症

緊急性の高いケースとして、熱中症もあります。猫は暑さには強い生き物ですが、空気の通りのない、閉め切った部屋の中に閉じ込められると熱中症となり、体温調整が追いつかず口呼吸となってしまう場合があります。

室温によっては、閉じ込められてから数十分で発症することもあります。また、健康な猫でもあっさり死亡してしまう危険性もあります。

留守番の際にエアコンをつけておいたとしても、途中で故障や停電などでエアコンが停止してしまう可能性は否めません。

熱中症になった場合はすぐ全身、及び脇の下など太い血管が通っているところを冷えたタオルやアイスノンなどで冷やし、1秒でも早く動物病院へ連れて行くことが重要です。

鼻が詰まっている

風邪を引いて鼻が詰まっている場合も、鼻で呼吸が追いつかず口呼吸になってしまう場合があります。点鼻薬や薬を飲ませるなどで解消することができますので、病院に相談してみましょう。

また、風邪でなくても鼻の穴の中に異物が混入してしまったなどで、物理的に鼻が詰まっている場合もあります。このような場合は危険ですので、やはり病院に行って取り除いてもらう必要があります。

ちなみに、猫の鼻は小さいので傷つきやすく、また猫が暴れることも考えると、たとえ何かが詰まっているのが見えたとしても、飼い主さんがピンセットなどで取り除こうとするのは危険です。

獣医さんにお任せしましょう。

猫がハァハァという時、飼い主さんができること

猫がハァハァとしている場合、飼い主さんはどんな注意をしてあげたら良いのでしょうか。治療中の注意や予防など飼い主さんができることをまとめました。

1時間もハァハァしているようなら病院へ

まず、猫がハァハァしているのを見かけてしまった場合、飼い主さんが最優先でするべきなのは病院に連れて行くことです。

病院に連れて行かず様子を見てもいいのは、運動直後など口呼吸する原因が分かっており、なおかつその場限りですぐに止まったという場合だけです。

それ以外の場合は、呼吸困難は命に関わる重大な事態ですので、必ず病院へ担ぎ込みましょう。

残念ながら、猫の口呼吸が続くという場合、飼い主さんのお世話だけで治癒する可能性はほとんどありません。獣医さんの手で検査してもらう必要がありますので、数日様子を見るというようなことはくれぐれもやめておいて下さい。

治療が長引くようなら、酸素室や酸素吸入器を検討しよう

呼吸困難になるような病気には、重篤なものも多くあり、治療が長引いてしまうこともしばしばです。

もし癌など重い病気で、家に帰ってもハァハァという呼吸がおさまらず、見ていられないという場合は、少し金額が嵩みますが酸素室や酸素吸入器などの導入を検討してみるのもおすすめです。

口呼吸の場合、酸素が足りずに口呼吸していることがほとんどですので、酸素濃度の濃い空気を直接送り込んであげることで非常に楽になります。

ただし、酸素室の場合は適切な酸素濃度になっているかを1日に何回もチェックする必要があるなど、仕事をして家を空けてしまうという人には向いていません。

本格的に導入する場合は酸素室、一時的にでも呼吸を緩和してあげたいという場合は酸素吸入器など、獣医さんに相談しつつ用途によって使い分けると良いでしょう。

普段の呼吸のしかたをよく見ておこう

例えば、鼻づまりによって呼吸がしづらくなっているという場合、いきなり口呼吸を始める前に、呼吸がいつもより早く浅くなっているなど、前兆があったはずです。

猫が口呼吸せざるを得ないような事態にならないためにも、飼い主さんは普段から猫の呼吸の正常数を観察し、知っておくと安心です。

1分間、3分間など分かりやすい時間を決めて、猫のお腹が何回上下するか、安静にしている時に調べてみましょう(お腹が上下に動いたのを、まとめて1回と数えます)。

正常な猫の呼吸数は1分間に20回から40回と言われていますが、実は猫によって結構個体差があります。そのため、普段から愛猫の呼吸数を確認しておけば、その平常時と比べることで、いざという時猫の異常を察知することができます。

普段から数ヶ月に一度程度、呼吸数を調べて見る癖をつけておくと良いでしょう。

体力のない子猫や、老猫を飼っている場合は注意

猫が口呼吸している場合、特に注意してあげたいのが子猫や老猫を飼っている場合です。

子猫はまだ自分がどのくらいの運動をすると自分の体力を超えてしまうのかのラインがわかっていません。そのため、健康であってもおもちゃに夢中になるあまり、遊びすぎて口呼吸をしてしまうことがあります。

もちろん、この場合はすぐに元に戻るので心配は要りません。しかし、その一方で子猫は免疫力が弱く、風邪を引いてしまうことも多くなりがちです。

運動したから口呼吸をしているのだと思っていると実は肺炎を起こしていたなんていう可能性も考えられるので、注意が必要です。

また、同じように老猫を飼っている場合も気をつけましょう。何か異変があったとしても、「年だから仕方がない」と考えてしまいがちです。しかし、高齢であればあるほど、当然病気のリスクも高くなります。

症状が進行してからでは手遅れになるケースもありますので、口呼吸している、何か変だと思ったら、その勘を信じてすぐに病院へ行きましょう。早期治療によって寿命が大幅に伸びるケースもあります。

子猫や老猫を飼っている場合は特に、日頃のお世話から注意してあげましょう。

猫がハァハァと口呼吸することは滅多にない!すぐ治まらないなら病院へ

健康な猫が1時間近くにわたり、ハァハァと口を開けて息をするようなことはありません。

一時的に口を開けて呼吸する場合はありますが、もし数十分経っても呼吸が元に戻らないようなら、必ず早急に動物病院で診てもらいましょう。

生き物である以上、呼吸は命に関わりますので、様子を見ることは文字通り命取りになる可能性もあります。動物病院でしかるべき処置を受けた後、自宅でも猫の呼吸が楽になるような対策を施してあげると良いでしょう。

早期治療が叶えば、助かる病気はたくさんあります。愛猫との生活を続けていくためにも、猫の様子を注意深く観察し、しっかりとしたお世話をしていきましょう。

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