猫の骨折の自然治癒は危険!早期受診のための症状の見極め方

好奇心旺盛で活発な猫ちゃんは、時には思いもよらないケガを負ってしまうことがあります。外出する猫ちゃんはもちろん、たとえ室内飼いであっても様々な事故によるケガの可能性はあります。

猫ちゃんは、自分から痛みを訴えることはできません。痛みがあったとしても、静かにして不調をやり過ごすそうとする傾向がみられます。ですから、飼い主さんがいち早く状況を察知してあげることが求められますね。

骨折は、重症の場合は目で見て判断できますが、軽度の場合は見た目だけではすぐにわからないものもあります。

どちらにしても早めの対処が重要で、見過ごしてしまうと後から様々な障害を引き起こす可能性もあります。

確認しよう、猫ちゃんの骨折のサイン5つ

猫ちゃんに次のような症状がみられたら、骨折が疑われる場合があります。もしも複数該当する場合は、すぐに動物病院を受診してください。

  • 物陰などで動かないでじっとしている
  • 歩く時に足をひきずっている
  • 食欲がない。
  • 体の一部を触ると嫌がる(腫れている)
  • トイレの時の様子が不自然(砂をかけない、足を汚すなど)
【歩く様子を観察してみよう】歩き方でわかる猫ちゃんの病気

  • 足を床に着けていない…骨折、脱臼の可能性
  • 足をチョコチョコとつく…リウマチ、脱臼、関節炎、巻き爪など
  • 足を引きずっている…肩の関節異常、股関節異常など

いつもは活発な子が動かずにずっとおとなしいような場合は要注意です。

猫ちゃんの身体のどこかに異常がないか、ボディチェックで全身を確認してみてください。

骨折の原因は交通事故や高い場所からの落下

猫ちゃんのおもな骨折の原因としては、交通事故や高い場所からの落下などがあります。完全室内飼いであれば、交通事故の危険性はありませんが、落下での骨折の可能性はあります。

猫ちゃんは8~10メートル以上の高さから転落すると骨折の危険性が高いといわれます。これは3階以上の高さですが、2階からの転落であっても、下がコンクリートなどであった場合には危険度は高まります。

窓やベランダからの転落を防ぐ対策をすることが重要です。網戸ストッパーや柵、転落ネットなどを利用するのもよいですね。

落下による骨折の部位は、手足に加え、顎や顔の骨折も多いです。顎や顔の骨折はご飯が食べづらくなるため、体重減少が著しくなります。

室内での事故が多いのは、やはり子猫や高齢の猫ちゃんです。特に高齢の猫ちゃんの場合は体力が低下し骨も弱くなっているため、積極的にバリアフリーの環境を取り入れる必要があるでしょう。

愛猫が骨折しちゃった!病院に搬送する際の注意点3つ

気付いたとき、飼い主さんが慌ててしまってはいけません。猫ちゃんの状況をしっかり見極め、正しい対応を心がけましょう。

冷静な対応をしよう

猫ちゃんの状態によっては、心配のあまり飼い主さんがパニックをおこしてしまうこともあるかもしれませんね。

飼い主さんがあわててしまうと、猫ちゃんの不安や恐怖感を煽ってしまうことにもなりかねません。何よりも飼い主さん自身の冷静な判断と行動が大切になります。

搬送時には、猫ちゃんが興奮してしまい、噛んだり引っ掻いたりすることもあるでしょう。そんな時は少しでも安心できるように、優しく名前を呼びかけるなどしてあげると良いですね。

無理な応急処置はしない

病院で麻酔をかけることになる可能性もあるため、搬送直前にフードや水などはあげないようにします。血管や神経を傷つけないよう、なるべくそのまま動かさずに病院に連れていきましょう。

添え木などの応急処置は、無理にすると猫ちゃんが暴れてしまい症状を悪化させることもあります。すぐに病院に連れて行けるのであれば、応急処置の必要はありません。緊急の場合は動物病院に電話して状態を伝え、指示を仰ぐことも大切です。

早期の治療が重要です

骨折は、骨折してから2週間以内の対応がとても大切になります。その期間にどんな治療をしたのかが、後の経過に大きく影響してくるからです。最初に適切な治療を受けないと、治りが悪くなったり、骨が曲がったままくっついてしまうということも。

軽度の骨折と思われる場合でも自然治癒にまかせることなく、必ず早期に病院を受診しましょう。

骨折の治療は手術とギブスの二択

動物病院では、問診の後、レントゲン検査をして詳しい骨折の状態を調べます。獣医師は骨折の部位や状態を確認し、猫ちゃんの年齢や持病の有無、品種や性格などを考慮した上で治療方法を選択します。

【骨折の主な治療方法】

  • 外固定法:外側から包帯やギブスで固定。1才未満の場合に行われることが多い。
  • 創外固定法:骨折箇所に金属製のピンを差し込んで固定する方法
  • 内固定法(プレート法):患部を切開し、骨に直接プレートを当てワイヤーで止める方法

手術が終わっても、完治までは術後のケアが重要になります。最低でも1ヶ月は固定した部分を動かさないように、獣医師の指導の下でケアしてあげましょう。

骨折予防のために飼い主ができること4つ

猫ちゃんは成猫であっても、運動不足や太り過ぎ、カルシウム不足などが原因で骨が弱くなってしまう場合もあります。また、狩りなどで本能を鍛える機会も少なくなったため、猫本来の敏捷性が失われつつあるという現状も骨折の要因の1つかもしれません。

次の点に注意して、愛猫の骨折やケガを未然に防ぎましょう。

  • 交通事故などの不慮の事故を防ぐため、放し飼いにしない
  • 部屋を整理整頓する(老猫の場合はできるだけバリアフリーに近づける)
  • 総合栄養食による栄養管理と適度な運動で、愛猫の肥満を防ぐ
  • 肉球からはみ出した毛のカット、爪切りなどのケアをする

骨折は猫ちゃんの身体にとって大きな負担になりますし、治療費が高額になることも多いです。日頃からの工夫やケアで、愛猫が骨折しないような環境を整えておきましょう。

痛みを直接伝えられない猫ちゃんのために、日頃からボディチェックの習慣をつけておくことも大切なことですね。

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