猫の呼吸が早いと感じたら要注意!目安となる呼吸のカウント方法

一部を除く動物は、汗をかくことが得意ではないため、人間以上に呼吸が早い印象は確かにあります。しかし、同じ汗をかくのが得意ではない猫が、犬のような急ピッチの早い呼吸をしているところはあまり見ませんね。

とすると、猫が早い呼吸をしていること自体、もしかしたらどこかに何らかのトラブルを抱えているのではないか・・・の懸念が浮上します。今回は呼吸が早い猫に何か問題があるのか、あるとすればそれは何か、検証します。

猫の呼吸が早い…可能性が考えられる原因と病気

猫も生き物ですから、身体的特徴や性格など、多少の個体差はあります。また、同じ猫であっても、年齢や時刻によっても多少差があらわれます。それは「呼吸」という要素1つとってみても同様のことがいえます。

なんとなく猫の呼吸が早いな・・・飼い主さんのそういう直観的な感覚は非常に重要です。しかし、ある猫は呼吸を10しかしないところを別の猫は100します、などということはあり得ませんよね。

まずは猫の一般的な呼吸数を知り、これよりも多い呼吸数を記録した猫が、「呼吸が早い」と考え、その原因を探ります。

安静時に猫の呼吸をカウント。呼吸の数え方をご紹介

猫の呼吸の感覚的な早い遅いも大切ですが、特に重要なのは「寝てるときの呼吸が最近早いな・・・」という、さらに一歩踏み込んだ呼吸数です。まずは一般的な猫の呼吸数を起床時、安静時に分けて知る必要があります。

一般的な(健康な)猫の呼吸数
  • 起床時・・・毎分20~40回
  • 安静・睡眠時・・・毎分15~25回

(参考:猫の正常の呼吸回数-日本動物医療センター(JAMC) より)

このデータをベースとして、猫の呼吸が早い原因などを検証していきましょう。もちろん猫が起きて元気にしているときの呼吸数を早いと感じる感覚も悪くはありません。

ただ、猫が元気で動き回っているときは、呼吸に運動の影響が多少なりともあらわれる可能性は否定できません。それに運動以外でも、寝転がってゴロゴロしている状態では正しい呼吸数を数えるのは難しいでしょう。

ということで、猫の安静時や寝ているタイミンを見計らって呼吸数をチェックするのが有効であると考えられます。つまり、安静時の呼吸数「15~25回/分」であることが確認できれば、まず問題ないはずです。

猫の呼吸のカウントをあらわすイラスト

なお、カウントの仕方にも注意が必要です。猫の胸が呼吸によって上下しますが、まず下がって、そして再び上がり切ったところで「1回」とカウントします。安静時、この数え方で「15~25回/分」なら安心です。

下がって1回、上がって1回と数えてしまうと、とんでもない数の呼吸数になりますので、この点は十分注意してください。

しかし最大の問題は、猫の安静時呼吸が「26回以上」のケースですね。まあ26回くらいであれば、ふだんと変わりない様子であるという前提で、個体差の誤差範囲と考えることもできるでしょう。

しかし回数を数えるまでもなく明らかに猫の呼吸が早いとなると、さすがに問題になります。あるいは、ちょっと早いかな・・・と思って数えてみたら25回を上回っていたというケースも問題です。

では、そうした「問題あるケース」で、猫の呼吸が早い原因はいったいどこにあるのでしょうか?

猫の呼吸が異常に早いとき、その原因はどこにあるのか

猫という動物には、「痛い、苦しい、つらいことがあってもがまんしてしまう」という習性があります。少々のことでは鳴いたり痛がったりといった素振りを見せないことが多いです。猫はがまん強いんですね。

しかし一定以上の痛み、苦しみ、つらさともなると、鳴いたり飼い主を呼んだりといったアピールをします。仮にそうしたアピールがなかったとしても、「早い呼吸」という形で猫なりのアピールをすることがあります。

ですから飼い主さんはぜひ、猫の懸命なSOSと解釈して早い呼吸に気づいてあげることが最優先になりますね。さて、猫の早い呼吸の原因ですが、以下の病気やケガなどが考えられます。

猫の呼吸が早くなる原因
  • (特に呼吸器の)感染症
  • ケガなどによる痛み
  • 熱中症
  • 猫ウイルス性鼻気管炎(猫かぜ)
  • 猫喘息
  • 心臓病
  • 血栓塞栓症

(参考:猫の正常の呼吸回数-日本動物医療センター(JAMC) より)

犬のようにつながれていない猫は、比較的感染症にかかりやすい動物であると解釈する必要があります。猫の感染症の原因となる感染源は次のようなものです。

  • 細菌
  • ウイルス
  • 真菌

直接的には感染ではないものの、寄生虫による寄生、アレルゲンに反応するアレルギー、そして腫瘍などが原因となる二次感染などが、猫の早い呼吸の原因になることもあります。

痛みについては次のようなものが原因になります。

  • ケンカ
  • 交通事故
  • 高所からの落下

ケンカでケガを負った程度では猫が早い呼吸をすることなどそうありません。しかしケンカによる過度の緊張状態が猫の呼吸を早めることはないとは言い切れません。痛みとは異なりますが要注意です。

交通事故や落下の場合、外傷がなくても脚を引きずる(異常歩様)ような動きを見せることがありますよ。外傷や異常歩様がみられなくても、呼吸が早いときは上記の可能性がありますので要注意。

熱中症というと、どうしても夏場の危険性が高まります。特に、猫を冷房稼働なしの室内に置いたまま出かけてしまうというケースや、うっかり水を与えるのを忘れてしまったといった家での事例もあります。

しかしかなり多数の猫の熱中症例の報告があるのが、夏場の車内での熱中症です。夏場の車の中は、冷房をつけていても熱中症になることがあるくらいですから、要注意です。

そして夏ばかりではありません。猫の運動量が減りやすい冬場、室内の暖房をあまりにも強くしすぎることで、物言わぬ猫が知らぬ間に熱中症にかかってしまうことがあります。

人間のほうからすれば、まさか猫が冬場に熱中症を発症するなんて想像もしていないですから、冬場の猫の熱中症は意外と危険であることが多いです。冬場に早い呼吸がみられた場合、熱中症を疑ってみてもいいかもしれません。

季節によらず、猫の熱中症では呼吸が早いほか、元気がなくなる、食欲がなくなるといった体調不良があらわれますので、様子がおかしいな?と思ったら、飼い主さんは注意深く観察し、素早く対応してくださいね。

猫かぜはそのまま「猫のかぜ」です。正式には「猫ウイルス性鼻気管炎」という一種の感染症です。人間のかぜとは、感染症という以外は根本的に異なりますが、症状は似ています。早い呼吸のほかに、たとえば

  • 発熱
  • 目やに
  • 鼻水
  • くしゃみ
  • 食欲不振
  • 元気がない

といった症状がみられることが多いです。かぜの場合、人間でも鼻づまりを起こして呼吸が苦しくなることもありますよね?猫にとってもこれは同じことです。呼吸が早い、口呼吸をするという症状も仕方がないでしょう。●

猫喘息(ねこぜんそく)は、人間の喘息と同じく「ひどい咳が出る症状」です。または猫の場合「いつも出ない咳が出る症状」です。ただし人間の多くの喘息と異なり、猫喘息は詳細なメカニズムまでは解明されていません。

ただし推測される猫喘息の原因は、

  • ダニなどのハウスダスト
  • 花粉
  • たばこ

などのアレルギーではないかと考えられています。アレルギーが喘息の原因になるのは、人間と同じですね。アレルギーは猫にとっても人にとっても非常に厄介かつ危険です。

という具合に、猫の早い呼吸の主だった原因は以上のような病気やケガが考えられます。しかしどうでしょう?これを私たち素人が自宅で対処しようと考えるのは、少々難しくはないでしょうか。

まあ正直私たち素人にできることはほとんどなさそうですね。あるとすれば、「絶対に熱中症だ」という確信があって、「絶対に正しく対処できる」という自信がある場合の熱中症くらいのものでしょう・・・

やはり異常な呼吸(明らかに早い呼吸や明らかにおかしい口呼吸など)が見られたら、猫を動物病院に連れていくのがベターといえるでしょうね。飼い主さんにはこのことをしっかり確認していただきたいと思います。

猫の呼吸が早いだけでなく、すでに少し触れましたが、「猫の口呼吸」にも注意は必要ですよ。飼い主さんは合わせて確認してくださいね。

早い呼吸は猫からの大切なサイン!飼い主さんは必ず気づいてあげて

はい、今回は「猫の呼吸が早いんだけど、なぜ?」というテーマでお話してきました。呼吸が早いときだけに限ったことではないのですが、猫にしても犬にしても、物言わぬ動物であるという点が重要なお話でした。

特に猫は、犬にくらべても飼い主さんと積極的にコミュニケーションを築こうとしないところもやや見受けられます(猫の個体差によります)。ですから猫の呼吸が早い他、ちょっと様子がヘンだな・・・

という飼い主さんの気づきは非常に重要な意味を持ちます。最悪猫の生命にかかわることですから、飼い主さんには気を引き締めていただき、ふだんから猫の様子に注意を払っていただくことをお願いしますね。

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