猫ちゃんはとっても鼻がいい動物です。人間では到底かぎ分けることができないようなにおいにも過敏に反応しますので、猫ちゃんと暮らすうえでは注意してあげる必要があります。
猫ちゃんの嫌いなにおいがするもの、部屋に置いていませんか?それに気付けていないために、愛猫を苦しめているかもしれません!是非猫ちゃんが嫌いなにおいが部屋にないかセルフチェックしてみましょう!
猫が嫌いな5つのにおい。自分がいいにおいだと思っても…!?
それではまずは猫ちゃんが嫌いなにおいをご紹介します。大切な愛猫が嫌うにおい、あなたはいくつご存じでしょうか?
柑橘系のにおい
みかん、グレープフルーツ、レモンといった柑橘類のにおいは猫にとって不快に感じるにおいです。猫は野生で暮らす時代、自力で目の前の肉が腐っているかにおいで判断していました。
酸っぱいにおいは肉が腐っている時に発せられるにおいです。その頃の名残で猫は酸っぱいにおいが嫌いなのです。
また柑橘類の皮に含まれている「リモネン」という成分は、嘔吐、下痢、体の麻痺、かぶれといった症状が現れます。柑橘類、特に皮には気をつけるようにしましょう。
メントール系のにおい
柑橘系のにおいと同じく、メントール系のにおいも猫ちゃんは苦手です。たとえば、湿布、かゆみ止め、ハッカ、歯磨き粉やガムのミントのにおいも刺激が強いので注意が必要です。
においをかいだ後、目を細め逃げる姿を見たことがあるのではないでしょうか?猫ちゃんにとってメントール系のスッとするにおいは「酸っぱいにおい」と認識するのが原因のようです。
しかし、話によるとメントール系のにおいはマタタビに近いにおいと感じて、逆に好む場合もあるようです。猫ちゃんが気に入るか気に入らないかはその子の好みによるということですね。
香辛料のにおい
刺激の強いにおいが苦手な猫ちゃんは、香辛料の刺激的なにおいも苦手な子が多いです。唐辛子、コショウ、カレーのにおい、エスニック系のにおいは刺激が強いものとなるのです。
さらに間違って食べてしまった場合、胃腸炎、嘔吐、下痢を引き起こす原因となります。愛猫が誤って食べないように注意しましょう。
カフェインのにおい
猫はコーヒーを始め、カフェインのにおいが苦手です。というのも、猫にとってカフェインは中毒症状を引き起こす危険な成分です。
人間にとっては癒し効果もあるコーヒーなどは猫ちゃんが口にすると中毒症状を引き起こし、気管支を傷める原因ともなります。くれぐれも誤飲には気を付けて下さい。
アロマのにおい
アロマの精油に含まれている成分が、猫にとって危険なにおいであることをご存じでしょうか?
アロマテラピーやアロママッサージが大好きで自宅でもセルフで行う子は多いでしょうが、その独特なにおいが苦手な猫ちゃんはとても多いです。
さらにこのアロマの成分を体の中に誤って取り込んでしまった場合、命に関わり場合もありますので注意をするようにしましょう。
この他にも猫ちゃんが苦手なにおいは多いですが、共通して言えることは刺激が強いにおいが苦手だということです。
セルフチェック!家の中にある猫が嫌いなにおい
それではここでご自身のお部屋の中を見てください。猫ちゃんにとって嫌いなにおいの原因、ありませんか?
今まで気にしていなかったあんなものや、思いもよらぬこんなものが猫ちゃんを苦しめているかもしれません。是非セルフチェックしてみましょう!
芳香剤
お部屋の中のにおいを取ってくれる芳香剤、その中にはアロマにも使われている猫の苦手とする成分が含まれている可能性があります。また芳香剤のにおいの中には柑橘類のにおいが使われていることが多いです。
芳香剤を部屋に置く場合はペット用の芳香剤、柑橘類のにおいのものは避けるようにしましょう。
タバコのにおい
猫にとってタバコのにおいは嫌いなにおいの1つです。においが嫌いである以上に、タバコの受動喫煙は猫にとって肺ガンや皮膚ガンの原因となる他、気管支に悪影響を及ぼす可能性があります。
タバコを吸う場合は外で吸うようにし猫ちゃんに受動喫煙をさせないようにしましょう。
柔軟剤などのにおい
フローラル系のとてもいいにおいがする柔軟剤や洗剤を好んで使う方も多いと思いますが、そのにおいが猫にとって不快なにおいだということをご存じですか?
人間がいいにおいと感じるにおいの成分は猫ちゃんにとってはきつすぎるため不快に感じるのはもちろん、香りが強すぎて飼い主様のにおいがわからず猫ちゃんが安心できないのです。
猫ちゃんのことを考えるのであればにおいのきつくない洗剤や柔軟剤を選んであげましょう。
男性の汗のにおい
男性の体臭は動物にとって強い生理的ストレスを与えることをご存じですか?これは野生の動物にとって「オスのにおい」は、縄張りを犯すもののにおいという認識を与えるため過度なストレスを与えているのです。
男性の着ていた汗くさい服などを部屋に置きっぱなしにしていませんか?それがストレスを与えているのかもしれませんよ?
嫌いなにおいをしつけに応用するのはありか?なしか?
猫ちゃんがイタズラをした時に、しつけとして猫ちゃんが嫌いなにおいを嗅がせて教えるというものがありますが、果たして嫌なにおいを嗅がせてしつけをすることはいいことなのでしょうか?
結論から言いますと時と場合によるということが言えます。猫が嫌いなにおいをかがせることは、猫ちゃんにストレスを与えることになります。
ストレスに弱い猫ちゃんにとって、病気や重篤な症状を引き起こしかねないとも言えますので心配な方は行わないほうがいいかもしれません。
逆にひどいイタズラで困っている、イタズラをすることで猫ちゃんも危ないし何とかやめさせたいという場合なら嫌いなにおいを利用するのもいいかと思います。
また、市販で猫ちゃんの嫌いなにおいのしつけ用スプレーも販売されていますので利用するのも場合によってはいいでしょう。
ただその時に注意をしたいのが、猫ちゃんが誤って嫌いなにおいの成分をなめてしまったとき、嘔吐や下痢をはじめとした症状を引き起こさないかということです。
嫌いなにおいでしつけを行うときは、危険はないかしっかりとチェックしてから使うようにしましょう。
愛猫の嫌いなにおいを排除してストレスのない環境を整えよう
人よりも嗅覚がとても優れている猫ちゃんにとって、嫌いなにおいが自分のテリトリーにあることは多大なるストレスがかかります。
おまけに自分ではそのにおいの元を排除することも、飼い主に言葉で伝えることもできませんのでその不快感は想像以上です。
愛猫家のみなさまは今回の記事をきっかけに是非愛猫の嫌いなにおいが部屋の中に無いか確認と改善をしてあげてください。大切な愛猫に健康で長生きしてもらうためにも是非取り組んでみましょう。