猫は時速50Kmで走る!?車なみの速度で走りぬけるにゃっ

猫は足が速い動物ですよね。遊んでいるときや、獲物を追いかけているとき目にも止まらぬ速さで追いかける猫の姿を見て、時速にするといったいどれくらいの速さなのだろう?と、疑問に思うことはありませんか?

そこで今回は猫の驚異的な身体能力から生み出される、猫の時速とその時速を可能にしている身体能力の秘密をご紹介しましょう。

また疑問に思っているヒトも多い、他の猫科の動物の時速についても触れちゃいましょう。いったい猫科の動物の驚異的な時速とは?

猫の時速は約50Km!

それではさっそく、猫の時速について見ていきましょう。猫の走りの速さは時速にするといったいどれくらいでしょう?また100m走に換算したらどれくらいの速さなのでしょうか?

動物学者の山根明弘さんによると、猫は時速約50Kmで走るそうです。時速約50Kmと言われてもあまりピンと来ませんよね。

たとえでいうと

  • 原付バイクの法定速度が30Km
  • ママチャリの平均時速で12Km
  • ロードバイクの平均速度で20~30Km
  • 公道を走る車が約50Km~60Km

そう考えると猫は大変走りが速いのがわかりますよね。

ちなみに一般的に飼われている犬の速度は20~30Kmなので、本気を出せば犬よりも猫の方が速いということになります。

猫の時速と人の時速はどっちが速い?

それでは、今度は人と猫の速さを比べてみましょう。一般的な成人の時速は速くても24Kmほどです。これは100mを15秒で走る計算となります。

一方、猫の時速は約50Kmほど。100m走を走ったとするとだいたい7~8秒ほどです。

2018年現在の100m走の最速タイムはウサイン・ボルト選手の9.58秒ですから、いかに猫の時速が速いのかがわかりますよね。100mを7秒台で走るとは、いったいどんな世界なのでしょうか…!

しかし、ヒトの時速が24Km程で、猫の時速が約50Kmならば、徒競走をしたら必ず猫が勝つのかといわれると必ずそうとは言い切れないようです。

というのも、猫は瞬発力が大変高くスタート直後からトップスピードで走り出せる代わりに持久力がなく、トップスピードで走れるのは100~200mまでと言われています。

つまり、短距離走ならヒトは勝てないでしょうが長距離走なら勝てる可能性があるとも言えます。

とは言っても、猫の足の速さはヒトの倍以上ですし、実際に実験をしたヒトはいませんので、確かなことは言えません…。

もっとも時速の速い猫は「エジプシャン・マウ」

猫は時速が速いとはいっても、走るのが得意な猫もいれば、走るのが苦手な猫もいます。例えば足の短いマンチカンやスコティッシュフォールド、ずんぐりむっくりなヒマラヤンやペルシャ猫は、走るのが遅いのです。

逆に運動神経のいいと言われている、シャムネコ、オシキャット、アビシニアン、ベンガル猫は猫の中でも走るのが速いです。本当に運動が得意な猫ならば、時速約50Km以上の速さを出せるかもしれませんね。

そんな猫種の中でもおそらくもっとも時速が速いと言われているのが「エジプシャン・マウ」という猫種です。エジプシャン・マウは古代の壁画や巻物にも描かれえている猫にもとも似ているといわれる猫で、手足の長いスレンダーな体系が特徴です。

その長い手足を軽やかに動かして走る姿はとてもかっこよく、時速も大変速いことで有名です。実際にエジプシャン・マウは時速約50Km以上で走ると言われています。

残念ながらどの猫種がもっとも速いのかを測定した正式な記録はないので、確かなことは言えませんが猫界の中でもトップクラスの速さなのは間違いないようです。

猫の時速が速い理由。背骨と後ろ足が可能にする瞬発力

さて、そもそも猫はなぜここまで足が速いのでしょうか?その理由は猫の体の特徴にありました。

バネの役割を果たす背骨

猫の背骨は大きくカーブをしていて飛ぶときや走るときに有効利用します。

この背骨のカーブは強靭なバネの役割を果たしていて、身体全体を使って走れるのです。つまり足だけを使って走る動物よりも、早く走るだけではなく瞬発力も高くなるのです。これが猫の時速が速い理由の1つです。

進化した後ろ足

2つ目の理由は後ろ足の指の数。実は猫の後ろ足の指は4本しかなく、前足よりも1本少ないのです。これはより蹴る面を小さくして、力を分散せずに一点に集中するために進化をしたからなのだとか。

足を速くするために指を1本無くすという進化を遂げるなんて驚きですよね。

ちなみに猫の時速が速い秘密がわかる動画を見つけました。猫が走る姿をスローモーションで映した映像ですが、体全体をバネのように使って走っている姿がわかります。

▼YouTube動画 「走るネコの姿」

猫科の動物の時速一覧

イエネコの時速は約50Kmですが、他の猫科の動物はもっと走りが速いです。そこで、今回はわかる限りの猫科の動物の時速を一覧にしてみました。

チーター 時速121Km
サーバルキャット 時速80Km
ライオン 時速80Km
トラ 時速70Km
ヒョウ 時速58Km

こうしてみるとチーターの速さが異常ですね。ちなみにチーターは現在確認されている動物の中でもっとも速く走る動物です。

トップスピードで500m程度走れる驚異の持久力と、静止状態から5秒で時速99.8Kmに達するという瞬発力と、何をとっても桁外れです。

猫の時速は動物の中でもトップクラス

動物全体でみるとイエネコの時速はそうでもないように感じるかもしれませんが、体の大きさから考えるとそのスピードは驚異的です。実際にこれだけ体の小さな動物でここまで走りの速い動物はあまりいません。

もしイエネコがチーターやライオンくらい大きかったら、もしかしたらもっと時速が速かったかもしれませんね。それでも、猫の時速はヒトと比べれば大変速いということには変わりありません。

知れば知るほど不思議な魅力を持っている猫、もしかしたらまだ私たちの知らない驚異の能力を持っているかもしれませんね。

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