東京都で保護猫に出会う。譲渡を受けられる施設とお迎えの流れ

東京都で保護猫の譲渡を受けられる施設はたくさんあります。しかし、まだまだ保護猫について知らない人がいるのも事実ではないでしょうか。

保護猫たちは、厳しい状況でも諦めることなくなんとかギリギリのところで助けられた猫ばかりです。

そして、そんな大変な経験をしているからこそ、瞳の奥に優しい気持ちを持っているのかもしれません。

だからこそ、人は保護猫の魅力の虜になってしまうのです。保護猫の愛嬌たっぷりの行動力・かわいさ・自由度の高さは、どんな猫にもひけを取りませんよ。

ぜひ東京都にある保護猫施設に行って、猫たちと思いっきり戯れてくださいね。


世田谷区:東京都動物愛護相談センター

東京都動物愛護相談センタートップスクリーンショット画像
(東京都動物愛護相談センター ワンニャンとうきょう より)

東京都動物愛護相談センターでは、迷子で保護されたり、やむを得ない理由で飼い主のもとから引き取られた猫がいます。

猫の場合は春から秋にかけては仔猫から成猫までいますが、冬になると保護されるのはほとんどが成猫になります。

こちらのセンターでは、飼い主が犬猫をなるべく持ち込まないように、飼えなくなった場合には新しい飼い主を探すように説得しています。

犬猫を飼うということは命を預かることであり、将来起こるかもしれないことまでしっかり想定して準備をしておく必要があるでしょう。

譲渡してもらうまでの流れ

東京都動物愛護相談センターで保護猫の譲渡を受けるためには、まず飼い主になるために定められている条件をホームページ内で確認してください。

その上で猫と実際に生活をする前に、「譲渡事前講習会」と「譲渡講習会」の2つの講義を受講しておく必要があります。

こちらは祝日を除く毎週木曜日の13時半から15時半まで常時開催されています(2つの講義を含めた時間になっています。これらの講義は同日に受講することができます)。

この講習会に参加するためには、事前に電話か窓口で参加の申し込みをしておいてくださいね(上限人数に達したら締め切りになります)。

そして、下記のものを準備して遅れないようにセンターに向かいましょう。

  • 筆記用具と印鑑
  • 住所と本人確認ができるもの(免許証や保険証)
  • 賃貸物件に住んでいる場合には、猫が飼育可能であることを示す契約書などが必要
  • ケージやキャリーバッグ

ちなみに、譲渡講習会を受講するためには、譲渡事前講習会のテキスト(受講者番号が書かれているもの)が必要になるので無くさないようにしてください。

※「譲渡対象動物一覧ページ」から譲渡可能な猫の情報を見ることができますが、いない時もあります。

この他にも東京都に登録されていて、センターと連携して保護猫の譲渡活動を行っている団体がたくさんあります(ホームページに一覧が掲載されています)。

それぞれの団体によって譲渡条件なども異なるので、しっかりと確認をした上で譲渡会などに参加しましょう。

※「ワンニャンとうきょう」は不定期で更新されますので、最新の情報は「ワンニャンとうきょう」もしくは東京都動物愛護相談センターHPをご確認ください。

施設情報

  • 住所…〒156-0056 東京都世田谷区八幡山2丁目9番11号
  • 電話番号…03-3302-3507
  • ファックス…03-3329-2647
  • メールアドレス…S0000295@section.metro.tokyo.jp(問い合わせの際には件名を明記してください)
  • 営業時間…平日8時半から17時45分まで
  • 駐車場…ありません
  • 保護猫の譲渡を受けるには、譲渡事前講習会」と「譲渡講習会」の2つの講義を受講しておく必要があります。事前に予約をしてから受講してください。この他にもセンターと連携して受講活動を行っている団体からの譲渡も受けられます。しっかりと条件などを確認・話し合いをしてくださいね
  • 東京都動物愛護相談センター(ワンニャンとうきょう)のホームページ

豊島区:NPO法人東京キャットガーディアン

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(NPO法人東京キャットガーディアン – 子猫の里親募集 より)

2008年の4月に設立された東京キャットガーディアンは、行き場所を失ってしまった猫たちを引き取り保護しつつ、里親さん探しをするという譲渡活動に加えて地域猫活動も行っています。

そして2013年には、日本で初めての開放型シェルターがオープンしました。保護猫シェルターから家族となる動物をもらうという行為が、今よりももっと世間に広まっていくために努力しているんですね。

東京キャットガーディアンのシェルターを利用する際には、守るべき条件があります。

  • 最初に身分証などを提示して、寄付をする(料金は設定されていないので、保護活動を応援するための寄付)
  • 入室する時にはスリッパを履く
  • ケージの中にいる猫には触らない・猫おもちゃを使用しない
  • 大きな声を出さない(図書館くらいの静けさで。特にお子さんがいる場合にはしっかり指導してください)
  • ペットの同伴と飲食物持ち込みは禁止(室内にある飲み物は自由に飲めますが、猫にあげてはいけません)
  • 土日などの休日は混み合う場合があります。混雑時は1時間ほどの利用にしてください
  • カメラ撮影OKですが、フラッシュ撮影はNGです

譲渡してもらうまでの流れ

まず、東京キャットガーディアンで保護猫の譲渡を受けるための条件にかなっているかどうかを確認しましょう。終生にわたって飼う、完全室内飼いにするなどの絶対的条件に加えて下記のものがあります。

  • 家庭内に6歳より小さなお子さんがおられる場合には譲渡できません(ただし先住猫がいる場合や、保護者が常に監督できる状態である場合は除きます)。
  • 何か異常があった場合だけでなく、定期検診などの医療を当たり前に受けられること
  • 経済的に余裕があり、18歳以上であること

(これらの条件を守っていても譲渡が断られる場合がありますが、その場合に断られた理由が知らされることはありません。)

これらにしっかりと同意できた上で、ホームページをよく読んで里親希望の本人が、WEBのメールフォームから必要事項・面接希望日を記入した上で里親面談の申し込みをしてください(希望日の前日の正午までには申し込みを済ませましょう。特に土日や祝日は混み合うので、なるべく早めに余裕を持った予約をしてください)。

すると自動返信メールが来たあとに、事務局から個別面談に関するメールが届きます。

面談当日に猫を連れて帰りたい場合には、前日までに猫が飼育できるように環境を整えておいてください。

さらに面談の当日までに「誓約書」をしっかりと確認しておきましょう(ホームページからダウンロードできます)。

誓約書は当日シェルターで受け取ってから記入することもできますが、当日記入の場合には面談時間よりも少し早めに行くことになります(記入してから面談開始になるので)。

家族全員で面談に行かない場合には、同居の人の自署が必要になるので、必ず記入してもらってください。

それからシェルターで30分程度の個人面談を行ったうえで保護猫たちと会い、縁のある猫を探すことになります。

家族として迎える猫が決まったら、いよいよ正式な譲渡手続きに入っていくことになります(17時半までに里親決定をしてくだい。当日引き取る猫が決まらなかった場合には、また別の日に何度でも面会可能です)。

保護猫の譲渡には、一律34000円の費用がかかります(これにプラスしてワクチンなどの費用が加算されることになっています)。

支払いをするのは現金のみになっていてカードは利用できないので注意してくださいね。

譲渡手続きの時には「愛猫手帳」が猫1頭につき1冊もらえます。契約書類やペット保険の案内などを聞いて(全部で30分程度)、最後に写真撮影をしたら完了です。

※東京キャットガーディアンではトライアル(お試し期間)は設定されていません。

施設情報

  • 住所…〒170-0005 東京都豊島区南大塚3-50-1(事務局とシェルター)
  • 開放型シェルターの営業時間…平日の14時から20時まで・土日は13時から20時まで
  • 定休日…火曜日
  • 電話番号…03-5951-1668(問い合わせは12時から18時までに)・070-6529-1812(猫シェルターの道案内のみ)
  • メールアドレス…問い合わせは13時から18時までに。留守番電話になった場合は、名前と用件を話してください
  • 駐車場…ありませんが、周辺にコインパーキングはあります
  • 保護猫の譲渡の申し込みをして、面談の日取りを決めましょう。当日に猫シェルターで個別面談を受けたら、そのまま縁のある猫を決めてください(この日に決まらなければ後日でもOKです)。シェルターに遊びに行くだけなら、事前予約はしなくて大丈夫です
  • 東京キャットガーディアンのホームページ

東村山市:自宅開放型保護猫カフェBoni’s House


(自宅開放型 保護猫カフェ Boni’s House より)

Boni’s Houseは、なんと自宅のリビングを猫カフェ用に改装したという自宅開放型の猫カフェなのです。

Boni’s Houseは夫婦で経営されていて、どのように猫カフェを開店する流れになったのか…などはホームページのご挨拶と自己紹介のページで掲載されているので、ご覧になってください。

店長のボニータさんが猫たちに本当に愛情をかけていることが、よく伝わってきます。

Boni’s Houseに来店する前に注意しておきたいことがあります。

  • Boni’s Houseへの道のりは険しいので、歩きやすい服装で(ベビーカーや車椅子・自転車の場合は遠回りしてもらうことになります)
  • 入店する前には手を消毒して、靴下も着用してください
  • リアルファーの服やおもちゃはご遠慮ください(ネックレスなどもじゃれてしまいます)
  • 仔猫の爪が突き刺さることがあるので、厚手のパンツの着用をオススメします
  • 女性限定・20歳以上のルールがありますが、家族みんなで利用する場合は男性も中学生以下もOKです(ただし、小学校以下のお子さんの場合は里親さんのご家族のみです)
  • 完全予約制です(定員は6名まで)

入店の料金は、2時間(ホットドリンク飲み放題が付きます)で1000円です。30分延長ごとに500円プラスされます。

さらにBoni’s Houseでは貸し切りのオプションも選択することができるんですよ。貸し切りにする場合には、利用人数には関係なく2時間半(ハーフタイム)で500円、5時間(フルタイム)で1000円プラスされます。

貸し切りのオプションは2名以上で利用することができます。さらに飲食物も持ち込みが可能になるんですよ。

まさに「自宅にいて猫たちとたわむれる」という雰囲気が楽しめることでしょう。

譲渡してもらうまでの流れ

まず、Boni’s Houseでは譲渡条件が定められています。

  • 猫が脱走しないように対策をすることに加えて、転落防止対策もしてもらえること
  • 家族の中に猫アレルギー持ちの人がいないか
  • 譲渡した後もSNSやメールで近況報告(画像付き)をしていただけること
  • 保護猫とのお見合いにBoni’s Houseに来店してもらうこと。譲渡の際には近郊なら自宅まで連れてきてくれます

まず、ホームページに掲載されている里親募集の猫たちの情報を見て気になる猫がいた場合には、お申し込みフォームを送りましょう(そこから内容に基づいて猫との相性などを考えていくので、希望に添えない結果になることもあります)。

その後実際にBoni’s Houseに来店して、猫との対面・ふれ合いをして相性を確認しましょう。

相性が良さそうなら、そこから自宅にて共に生活をする1~2週間くらいのトライアル期間へと入ることになります(この時は猫を自宅まで連れてきてもらえます)。

この期間に問題などが起きなければ正式な譲渡になります。

※譲渡の際には誓約書へのサインと共に、これまでにかかった治療費(ウイルス検査2回を含む)などの支払いをすることになります。

成猫、仔猫ともに一律30000円です。

施設情報

  • 住所…〒189-0026 東京都東村山市多摩湖町2-25-9
  • 電話番号…08066594063(留守番機能が使えないことがあります)
  • メールアドレス…bonishouse@gmail.com(お問い合わせや予約はこちらからしてください)
  • 予約は前日までにしてください。希望の日時・利用する人数(ご家族の性別・お子さんの年齢なども)・代表の人の名前・電話番号を伝えましょう。ホームページ内にあるQRコードからも予約可能です。お気に入りの猫がいる場合には「お申し込みフォーム」から連絡をしてから来店しましょう。
  • 猫の面会の時には来店しなければいけませんが、譲渡(トライアル)の時には自宅まで連れてきてくれます
  • 自宅開放型保護猫カフェBoni’s Houseのホームページ

中野区:ミャゴラーレ

里親さん募集型の保護猫カフェ、ミャゴラーレでは、いつもかわいい保護猫さんが新しい飼い主さんからのお迎えを待っています。

お迎えを待っている間もミャゴラーレにいてたくさんの人たちとふれ合うことで幸せに過ごしていってほしい…という思いがスタッフさんにはあるんだとか。

とにかく猫が好きでたまらない方、猫不足で猫とふれ合いたい方は里親希望でなくても遊びにいってみてほしいですね。

ミャゴラーレで猫と遊ぶためには、入店するためのルールを守りましょう。

  • 未就学のお子さんは入店できません。中学生以下のお子さんは、保護者同伴で入店可能です
  • 靴下かストッキングで入店してください(忘れた場合は110円で購入することもできます)
  • 飲酒の人は入店できません
  • 入店したあとに出て、また入ることはできません(1日滞在パックのコースを選んだ場合は可能です)

まず、ミャゴラーレに来店したらインターホンを鳴らしましょう。猫が脱走しないため、スタッフさんがドアを開けてくれます。

二重扉に入ったら手を洗って消毒して、スタッフさんから入店の際の注意事項をしっかり聞きましょう。

入店した時間を記入したカードをもらって荷物をロッカーにしまったら、いよいよ猫とのふれあいが開始です。

店内には漫画もあるので、好きなようにまったりした時間を過ごすことができそうですね(トイレを利用する時には、猫が脱走しないようにスタッフさんに声をかけましょう)。

そして、好きなタイミングで最初にもらったカードを提出してお会計をしたら終了です。

譲渡してもらうまでの流れ

ミャゴラーレでは、保護猫希望者さんになってもらうための条件が定められています。

  • 完全室内飼い(ケージや紐で飼うのはNGです)
  • 雄猫なら27300円、雌猫なら31300円の医療費を負担することになります
  • 住所を確認できるもの(免許証などの原本とコピー)・集合住宅の場合は猫が飼えるという契約書・公共料金の領収書が提出できること
  • 譲渡した後、年に1度のワクチンや健康検査のために病院にいくこと
  • 世帯が未成年のみでないこと

これらの条件がちゃんと守れるかどうかをしっかり考えてくださいね。そして、まずはミャゴラーレで猫たちとふれあいをしてから里親希望であることをスタッフさんに相談しましょう(初めての来店で保護猫を譲渡してもらうことはできません)。

施設情報

  • 住所…東京都中野区本町4-30-26第2藤尾ビル3階
  • 電話番号…03-6382-8105(12時から21時まで)
  • メールアドレス…info@miagolare.org(お問い合わせフォームもあります)
  • 営業時間…11時半から21時半まで(最終入店は9時まで)
  • 定休日…木曜日(急にお休みになることもあるので、ホームページを確認してくださいね)
  • 猫カフェの料金…1時間で1100円(フリードリンク込み・ペットボトルなどの蓋が付いた飲み物は持ち込みできます)延長は30分ごとに500円
  • 駐車場…記載ありませんでした
  • 事前に予約をしなくても大丈夫です。ミャゴラーレで保護猫たちとふれあったあと、里親希望であることをスタッフさんに相談しましょう
  • ミャゴラーレのホームページ

保護猫活動の支援をするために、まずは保護猫カフェへ行きましょう

飼い主をなくしてしまっている保護猫は多いですが、それでも野良猫状態のところを保護してもらえたり、保健所で命を奪われる寸前に助けられた猫はたくさんいます。

キャットガーディアンさんのホームページにもありましたが、「足りないのは愛情ではなくシステム。」確かにそうだと思います。

もちろん猫に対する愛情は第一前提なのですが、システムが構築されていないと保護猫の譲渡活動はどうしても成り立たないですからね。

ですから、まずは私たちが保護猫を助けてくれているボランティア団体に支援すること。これが大切なのではないでしょうか。まだ里親にはなれない人でも、かわいい保護猫たちに会いに行ってみてくださいね。

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