猫が肥満になるとかかりやすい病気一覧。糖尿病や関節炎に注意!

大切な自分の家族である猫ちゃん、折角の縁ですから、なるべく幸せに、そして健康的にいつまでも過ごして欲しいものですよね。

でも、幸せに過ごして欲しいからといって、沢山食べさせすぎたりしていたら……行き着く先は肥満になってしまう恐れがあります。

人間でも肥満によって引き起こされる病気は数多く有りますが、猫ちゃんにとってもそれは同じ。

ずっと肥満で居続けると、重い体重が骨や関節に、厚くなった脂肪は内臓に負担を掛けることになります。

そのままでは猫ちゃんの寿命も縮まり、理想的な幸せな生活には繋がらないことになってしまいます。

そこで今回は、肥満で引き起こされる病気は具体的にどういうものなのか、部位別に分けて見ていきたいと思います。

肥満で起こりやすい病気~皮膚・骨・関節編~

まずは皮膚などの見える部分にあらわれる病気や、骨や関節と言った部位に起こる病気を挙げていきましょう。

乳腺腫瘍

乳腺に出来る腫瘍のことで、殆どが悪性(=乳がん)になります。非常に再発しやすい病気です。

原因はまだ詳しくは解明されていませんが、肥満の症状がこの病気に影響があると言われています。

人間の乳がんと同じく、メスの猫ちゃんの方が発症しやすい病気ではありますが、オスの猫ちゃんでも非常に稀ですが発症例があるので、オスだからと言って安心していい病気ではありません。

猫の腹部にしこりが出来た場合、この腫瘍の疑いがあります。にきびのように見えることもあるようです。

ただ、刺激をすると更に炎症が広がり悪化するおそれがあるので、無闇に触ることはせず、早めに動物病院に向かいましょう。

変形性関節炎

シニア猫ちゃんも掛かりやすいこの病気。

体重が増加することによって骨と骨の関節部分のクッションの役割である軟骨がすり減り、変形して炎症が起き、それによって痛みが出る病気です。
  • ジャンプをしなくなった
  • 足をひきずる
  • 触ると怒るようになった
  • あまり動かず、おもちゃで誘っても遊ばない

などと言った様子が、よく見られる症状です。

このような症状が見られた時以外でも、猫は痛みを我慢することもあるので、少しの違和感を飼い主さんが覚えた場合は猫ちゃんを動物病院に連れて行ってみて下さい。

早めに気付くことが大事な病気です。

椎間板ヘルニア

一言で言うと、背骨に関わる病気です。ヘルニアとは、臓器が本来の位置から脱出してしまっている状態を指します。

ですので、椎間板ヘルニアとは、猫の背骨部分のクッションの役割である椎間板の中のゲル状の組織が、外に飛び出してしまっているという病気です。

犬よりも猫のほうが背骨にまつわる病気はかかりにくいと言われていますが、肥満の猫となると話は別で、椎間板ヘルニアになりやすい体質になってしまいます。

猫の背骨も人間と同じく、頚椎、胸椎、腰椎とありますが、その全てに椎間板があるので、症状が出た背骨の部分より下の身体に障害が出ます。

例えば、首の部分の頚椎で椎間板ヘルニアが起きると、両手足の麻痺といった症状が現れます。胸椎、腰椎といった部分だと、下肢の麻痺になります。

ある日突然麻痺が起こるというよりも、若干歩く時にふらつきがある、というのが初期症状で、それから麻痺で立てなくなる、失禁などを起こす、という症例が多いようです。

椎間板ヘルニアかどうかは、動物病院でレントゲン検査をしたり、造影検査をして判断します。

肥満で起こりやすい病気~臓器編~

次に見ていくのは猫ちゃんの体内、臓器に起こる病気です。

体内だから見つけにくいと思う飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、どれも初期の猫ちゃんの行動で「もしかしたら」と思う兆候を挙げています。

糖尿病

人間にも多い病気ですが、膵臓の働きが悪くなり、分泌物であるインスリンの量が減ったり、逆にインスリンに対しての反応が悪くなってしまうことによって、血糖値が上がってしまうのが糖尿病です。

  • よく水を飲む、よく食べる
  • オシッコの回数が多い
  • 毛ヅヤがあまり良くない
  • あまり動かない、元気がない

こんな症状が見られた場合には注意して下さい。

高齢の猫ちゃんにも多い病気ですが、それが肥満の猫ちゃんともなると、体重が重くなるごとに更に発症率が上がります。

かかってしまうと、毎日インスリン注射をしなければならなくなったり、厳しい食事療法が必要になってくる病気です。

尿石症

猫が肥満になると、それだけ動くのが億劫になるため泌尿器系の病気には非常にかかりやすくなります。

尿が濃くなることで、尿中のミネラル成分が結晶や結石になり、尿道や膀胱を傷つけ、時には詰まらせてしまう病気です。

処方食や薬などで対処出来る場合もありますが、中には手術を受ける必要がある場合も出てきます。

例えば、結石が尿道に詰まって、尿を外に排出出来なくなることを尿路閉塞と言い、放置しておけば命に関わる状態となってしまいますので、一刻も早く取り除く処置を動物病院で行ってもらわなければなりません。

猫ちゃんがトイレに行ってオシッコをする仕草をしたにもかかわらず、後にシートを確認したら出ていない、といった場合にはこの病気の疑いがあります。

普段からなるべく、水を摂らせることを習慣づけるようにしましょう。

膀胱炎

同じく泌尿器系の病気。肥満の猫ちゃんは中々動かないため、水も飲まずにいることも多くなり、結果として濃い尿が膀胱に溜まることによって炎症が起き、膀胱炎になってしまいます。

膀胱炎になると、頻尿になったり、尿の中に血が混じる血尿が出るので、普段の黄色の尿ではなくオレンジ色っぽい尿が出たらこの病気になっている可能性があります。

先程挙げた結石が原因になることもあるので、その場合は尿結石の治療を受ける必要が出てきます。

とても再発しやすい病気なので、尿結石と同じく水を摂らせることを意識しつつ、膀胱炎と疑われる症状が出たらすぐに動物病院に連れていってあげるようにしてください。

脂肪肝・肝硬変

肥満の猫ちゃんに対して、「肥満だから絶食させて痩せさせる!」と言った方法は言語道断です。

なぜなら、この脂肪肝という病気に非常にかかりやすくなってしまうからです。

猫ちゃんのエネルギーが不足した時、脂肪が分解されて肝臓にいき、そこでエネルギーに変えられます。

その際に中性脂肪というものができ、正常な体型の猫ちゃんであれば肝臓の細胞から体内の脂肪組織へと脂肪が循環していくのですが、肥満の猫ちゃんではその循環が出来ず、肝臓にそのまま脂肪が溜まってしまうことで脂肪肝になってしまうのです。

絶食をさせる、ということは即ちまさにこのエネルギーが不足した時、という状況を作り出してしまう最悪の一手。絶対に避けましょう。

軽度でも脂肪肝になってしまうと食欲不振の症状が出るため、食欲不振で絶食になり脂肪肝の進行が早まり、進行が早まったことでまた食欲不振に…と、悪循環で余計に脂肪肝に拍車が掛かってしまうことも考えられます。

また、肝機能が低下してしまうことで、歯茎や耳のあたり・白目が黄色くなったりする、黄疸という症状も出ます。

他にも下痢や嘔吐、オシッコの色が異常なほど黄色くなる、などといった症状も脂肪肝という病気の特徴です。

脂肪肝のまま肝臓を放置しておくと、肝臓の細胞が繊維質に置き換わり、肝臓自体は萎縮して固くなってしまいます。

この状態になると肝硬変と言い、そうなった肝臓はもう元には戻らないばかりか、猫ちゃんの命に関わることになってしまうことが多いです。

そうならないためにも、少しでも黄疸や食欲不振などの初期症状が見られた場合に動物病院で診断してもらう必要があります。初期の脂肪肝であれば、治療は可能です。

こわーい病気にならないためにも…

さて、ここまで肥満になりやすい病気を挙げてきましたが、いかがでしたでしょうか。

どれも掛かると時には命に関わってしまうような、怖い病気でしたよね。

筆者である私も、現在5匹の猫を飼っている飼い主としては、絶対にうちの猫達を肥満が原因の病気にさせて苦しませたくない、肥満にさせず健康に楽しく生活してもらおうと気持ちを新たにしました。

デブ猫ちゃんにさせないようにするために10252

こんなに仲睦まじく触れ合う姿をなるべく長く見られるようにするためにも……。

デブ猫ちゃんにさせないようにするために10252

まずは飼い主自身の健康に対する意識が大事なんだなと実感しています。これは少し見切れてますが……。

ところで、自分の飼っている猫ちゃんが肥満かどうか、どう調べれば良いか自信がない、という飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

▼こちらの記事に、ご自宅の猫ちゃんが肥満かどうかのチェック方法が載っていますので、それを参考にしてみてください。「猫の肥満の目安とは?体重とBCSでチェックしてみよう!

どの病気でも共通なのは、少しでも猫ちゃんが「あれ、おかしいな?」と感じるような普段と違う行動をした場合には早めに動物病院で獣医さんに診てもらうことです。

勿論杞憂だったらそれが一番ですが、万が一病気だった場合には、早期発見が大事な猫ちゃんの命を救うことにも繋がります。

そして何より、猫ちゃんを肥満にさせないことが重要です。

これからも、家族の一員である猫ちゃんがのびのびと健康に過ごせるよう、飼い主として責任を持って見守っていきたいですね。

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