猫も冷え性になる!飼い主さんができる冷え性チェックと対策

寒い季節になると手足が冷たくなってしまう冷え性に悩んでいる方は多いでしょうが、この冷え性は猫にもみられる症状なのでしょうか?同じ動物ですし、血液が体を巡っているため血行が悪化することで起こる冷え性は猫にもみられそうですが、人間と体の構造が違うためみられないような気もします。

しかし、ただでさえ寒がりの猫ちゃんが冷え性で悩まされていると考えると、なんとかしてあげたいという気持ちにもなりますよね。今回はそんな猫の冷え性についてと対策をご紹介しましょう。

猫だって冷え性になる

冷え性の原因は、ストレスや生活習慣の悪化、加齢などにより血行が悪くなり手先や足先に血液が行き届かなくなり起こる症状です。この冷え性は猫などの動物にもみられる症状なのだとか。

まだ研究がそこまで進んでいるわけではありませんし、実際に証明された症状ではありませんが、獣医師によっては「冬になると体調を崩しやすい猫は冷え性が関係している」と語る人もいます。

そもそも猫は寒さに弱い動物であり、人間よりも平均的体温が高い動物としても知られています。人間の平均体温が36度ほどに対して、猫の平均体温は38度と2度ほど高くなっています。たかが2度と思うかもしれませんが、2度違えば温度の感じ方は随分違ってきます。

猫は夏の暑さに強く冬の寒さにはとても弱いですから、冷え性に関係なく心地よい室温を保ってあげるように心がけましょう。

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猫の冷え性チェック

猫も冷え性になる可能性がある以上、愛猫が冷え性ではないか心配になりますよね。

まだ研究段階ではありますので、確実なことは言えませんが今からご紹介するチェック項目に当てはまる猫ちゃんは冷え性を発症している可能性がありますので、ぜひ今後の参考にされてはいかがでしょうか。

暖かい場所から出てこない

「猫はコタツで丸くなる~」なんて歌があるように、冬になるとコタツやヒーターなどの暖かい場所から動かなくなってしまう猫ちゃんも多いのではないでしょうか。しかし、あまりにも暖かい場所から動こうとしないのは、もしかしたら冷え性で歩くのもつらいと感じているのかもしれません。

特にご飯の時も、遊びに誘われた時も、コタツの中から全く出ようとしない猫ちゃんは冷え性が重症化している可能性もあります。

暖かい場所で丸くなる姿はみていてとても微笑ましい光景ではありますが、あまりにも暖かい場所にい続けると、体の水分が奪われ熱中症になる恐れもあります。冬になると暖かい場所に引きこもって一歩も出てこないという場合は、冷え性に陥っていないかを注意してみてあげましょう。

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運動不足気味

冷え性の原因に運動不足が関係しているのをご存知でしょうか?運動不足になると血行が悪くなり血液が手先や足先に巡らなくなることで冷え性を発症してしまうのです。

これは猫にも言えることで、運動を行わないと体温が上がらず血行も悪化してしまい冷え性のような症状を発症してしまうのだとか。特に冬になるとコタツや布団などの暖かい場所へひきこもって出てこなくなるので余計に運動不足になるのかもしれません。

愛猫の冷え性予防のために、冬は特に気をつけて運動をさせてあげると冷え性予防になりますよ。

肥満

プクプクと太った丸いデブ猫ちゃんは見るからに暖かそうで、冷え性とは一切無縁のような気がしますよね。しかし、肥満の猫ちゃんは実は冷え性になりやすいのだとか。

肥満の猫ちゃんは体にたくさんの脂肪を蓄えているため、十分に血液を送ることができずに部分的に冷え性になることがあるのです。とてもタプタプで暖かそうなデブ猫ちゃんのお腹にそっと触れてみてください。もしかしたら予想以上に冷たいかもしれませんよ。

やせ気味

脂肪がつきすぎている肥満猫は冷え性になりやすいですが、逆に脂肪があまりついていないやせ気味の猫も冷え性になりやすいと言われています。動物が体温を維持するためには、ある程度の筋肉と脂肪が必要になってきます。

しかしやせ気味の猫は脂肪も筋肉もあまりついていないため、体温を保つことが不得意である傾向があります。

その結果、冷え性になってしまうのです。また病気の猫や食が細いシニア猫は、食べる量が少なくなりますので余計に体温が下がりやすく代謝も低くなりがちです。

やせ気味な猫ちゃんはできればたくさん食べて適正な体重になれるようにしましょう。食べ物を食べるという行為は、体温をあげる効果もありますので積極的にご飯を食べさせてあげる行為自体が冷え性の改善に繋がりますよ。

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猫ちゃんの冷え性を解消する方法

猫ちゃんの冷え性を解消させてあげるためにはいくつかの方法があります。寒がりな猫ちゃんのためにも、ぜひ冷え性を解消する方法を実践して快適な環境を用意してあげましょう。

たくさん遊んであげる

冷え性の原因として考えられるのが「運動不足」と「ストレス」です。人間でも過度なストレスを溜め込むと血流が悪くなり冷え性になりやすくなると言われています。

これは猫にも言えることで、ストレスを溜め込みすぎたり、運動不足によって血流が悪くなるほか、様々な病気の原因となる場合もあります。

冷え性を解消してあげたい、冷え性を予防してあげたいと思うのならば、毎日たくさん遊んであげるようにしましょう。飼い主様と遊ぶことで運動不足を解消できるだけではなく、しっかりと体を動かすことでストレスの発散にもなります。

さらに、たくさん遊んであげることでスキンシップも取れますので愛猫との絆もグッと縮まります。どんなに忙しくても、1日に10~20分程度は遊んであげる時間を作ってあげましょう。

飲み水を常温にする

猫の冷え性を改善するためには代謝を下げないように工夫をする必要があります。そのために今からでもすぐに実践できるのが飲み水です。冷たくて新鮮な水の方が猫ちゃんも喜ぶだろうと思って頻繁に飲み水を冷たくて新鮮な水に交換をしてあげている優しい飼い主様もいらっしゃるでしょう。

しかし、あまりにも冷たすぎる水は体温を下げるだけではなく胃腸を冷やしてしまい、体調不良に陥る原因となることもあります。

特に冷え性の猫ちゃんは代謝が低い場合が多いため、冷たい水は体温を下げてしまうため嫌がってなかなか飲んでくれないことも。

猫ちゃんの体のことを考えるのであれば水は常温~ぬるま湯程度の水を用意してあげることをおすすめします。白湯や熱湯にすると猫ちゃんも熱すぎて飲めなくなってしまいますが、人肌程度のお湯やぬるま湯ならば喜んで飲んでくれるかもしれません。

温めないとしても、水道水の水をそのまま飲み水として与えるのは少々冷たすぎるかもしれないので常温にしてから与えてあげるようにすると喜んで飲んでくれるようになるかもしれませんよ。

たくさん撫でてあげる

冷え性を解消してあげるためにできる最もお手軽な方法は、猫の体をたくさん撫でてあげることです。寝ている体をそっと撫でてあげたり、近くに来た時に撫でてあげるだけでも、猫の体はじんわりと温かくなっていきます。

また寒がりの猫のためにヒーターなどを用意してあげている方も多いでしょうが、猫はヒーターの熱よりも飼い主様に抱っこされたり寄り添ったりすることで感じる人肌の温度の方が心地よいと感じるようです。

たくさん撫でてたくさん甘えさせてあげる、たったそれだけで冷え性対策になるだけではなく、スキンシップもたくさん取れて、飼い主様も撫でることで癒されるといいこと尽くしですね。

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ただし、猫によってはあまりにもしつこく撫でられてしまうとストレスを感じて体調不良の原因となることもあります。冷え性予防のためだからと言って、嫌がる猫を押さえつけて撫でるようなことは絶対にしないようにしましょう。

お部屋を快適な室温に保ってあげる

冷え性対策として実践してもらいたいのが、猫ちゃんが生活をするお部屋を快適な室温に保つことです。冬の寒い日はもちろん、気をつけて欲しいのが夏の室温です。

熱中症にならないためにと、室温を低くするために冷房をつけている家庭は多いでしょうが、あまりにも低すぎる室温は猫の体を冷やしすぎるためよくありません。逆に高い温度設定にしたり、冷房をつけなければ熱中症になる可能性があります。

また冬に関しても、しっかりと防寒対策を行ってあげないと寒くて体調を崩す原因となることも珍しくはありません。

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猫にとって快適な室温は25度前後と言われています。これを参考に考えると夏の温度設定は27~29度、冬は23~25度となります。

冷房器具、暖房器具を使うときは猫が自分で温度を設定できるように、冷暖房器具がないお部屋へ自由に移動できるような工夫を行うともっと良いでしょう。快適な室温が保たれているお部屋ならば、こたつや防寒グッズの中に一日中引きこもることも少なくなり、体を動かす時間も自然と増えるはずです。

体を動かす機会を増やすという意味でも、猫にとって快適な室温を保つように心がけましょう。

猫の冷え性を改善してあげる一番の方法は飼い主様の愛情

冷え性に悩んでいたとしても猫は言葉を使えませんので、飼い主様に訴えることはできません。そんな愛猫のために飼い主様ができることは、積極的に愛猫とコミュニケーションをとって触れ合うことです。

たくさん触れ合ってあげることで飼い主様とコミュニケーションが取れるだけではなく、スキンシップによってストレスを解消できる効果も期待できます。たとえ冷え性に悩んでいなかったとしても、飼い主様と触れ合って悪影響を受けることはまずありません。

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猫ちゃんによっては過度なスキンシップを嫌がる子もいるでしょうが、猫ちゃんとたくさん触れ合うためにも積極的にスキンシップをとってたくさんの愛情を注いであげましょう。そうすれば猫ちゃんの心も体もポカポカに温まるはずですよ。

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