猫の放し飼いのメリットとデメリット。猫を不幸にしないために

べったり甘えてくるかと思えば、次の瞬間には窓に向かって走り出す、自由気ままな気質の猫。

そんな猫を、室内に閉じ込めて飼うのはかわいそうなことなのかな?近所をうろつく野良猫や放し飼いの猫たちは幸せそうに見える…なんて、考えたことはありませんか?

結論から言うと、猫の行動は限られているため、室内で飼っても問題ありません。ただし、ストレスにならないよう、猫にとって快適な部屋を作ることが必要です。放し飼いは自由に行動できる反面、デメリットもたくさんあります。

放し飼いと室内飼い、猫にはどちらが幸せか

自由に行動できる屋外と、安全な室内。それぞれにメリットとデメリットとがあります。

放し飼いのメリット

猫を外に放すと、狭い家の中よりも行動範囲が広がる分、運動になります。爪とぎも外でしてくれるので、家の壁などを傷つけられることが少なくなります。他の猫との交流もできるので、退屈せず、ストレスもたまらないでしょう。

デメリット1.事故に遭うリスクが高まる

車道に飛び出したり、止まっている車のエンジンルームにもぐりこんだりして、痛ましい事故に遭う猫は後を絶ちません。

デメリット2.虐待される恐れがある

世の中には、ひどいことをする人間がいます。ときどきニュースでもあるように、猫嫌いの人にいじめられたり、ひどい場合には虐待されて殺されたりということも。

デメリット3.猫どうしのケンカが避けられない

屋外では、常に猫たちの縄張り争いがあり、ケンカになることもよくあります。それにより大けがをしたり、傷口から病気が感染したりする場合があります。

デメリット4.感染症のリスクが高くなる

猫エイズや猫白血病などの重い病気が他の猫からうつるリスクが高くなります。猫エイズは徐々に免疫が落ちていき、やがて死に至ります。猫白血病も、発症した猫の80%が3年以内に死亡するという怖い病気です。

デメリット5.保健所に連れて行かれる恐れがある

捕まえられて保健所に連れて行かれたり、行方不明になって戻ってこられなくなったりする場合もあります。

デメリット6.ノミや寄生虫をもらうことも

ノミやダニをもらってきて、家の中で大量発生させてしまうこともあります。スズメやネズミなどを捕まえた場合には、寄生虫に感染することも。

放し飼いの猫の寿命は8年、室内飼いの猫は15年弱というデータからも、外で飼うと命の危険にさらされる確率が高いことがわかります。

デメリット7.近所迷惑になる

放し飼いのデメリットは、猫の身が危険ということだけではありません。
よそのお宅の敷地内で排泄してしまったり、抜け毛をまき散らしてしまったりすることもあり、トラブルの原因につながります。

去勢していない猫は、発情期の鳴き声が騒音になることも。さらに、よそのお宅の所有物を壊してしまった場合、損害賠償を請求されることもあります。

迷惑をかけた相手が猫嫌いの場合には、猫へのいじめにつながる恐れもないとは言えません。

デメリット8.野良猫が増える

去勢・避妊手術をせずに放し飼いにすると、当然ながら外で生まれる猫の数が増えていきます。猫の妊娠率はとても高く、100%に近いと言われています。

そして2か月の妊娠期間を経て、一回に付き4~8匹出産します。しかも年に2~4回出産することが可能ですから、猫はとても繁殖力の強い動物だと言えます。

そうして生まれた子猫たちは、ほとんどが病気や事故で死んでしまう悲しい運命にあります。生き残った子猫たちは、成長してまたそれぞれ出産して…と、どんどん野良猫は増えて行く一方です。

このように、深刻なデメリットの多い放し飼いですが、それでもどうしても外で飼いたいという場合には、必ず去勢・避妊手術をして、首輪に迷子札をつけるようにしてください。

ひと昔前までは、猫は放し飼いが普通でしたが、最近ではこういった理由で完全室内飼いが推奨されています。

室内飼いのための快適な部屋づくり

放し飼いの最大のメリットは「自由に行動できるのでストレスがたまらない」ことですが、それならば室内でもストレスをためないような工夫をすればいいということになります。

猫には上下運動が必要ですから、室内に高低差をつけます。キャットタワーを設置するのが手軽ですが、高いところに猫用の棚をつけたり、家具で高低差をつけて階段のようにしたりするのもOKです。

退屈しないように、刺激のある遊びができるようにもしましょう。短い時間でも、飼い主さんが猫じゃらしなどで遊んでやったり、転がすとフードが出てくるような刺激的なおもちゃを与えたりするのも良いですね。

室内飼いは交通事故や感染、妊娠、ノミ・ダニなどから猫を守ることができますが、気をつける点がいくつかあります。

パソコンのケーブルや家電のコードなどは、猫が感電する恐れがありますので、噛まれたときのことを考えてカバーで覆いましょう。

石油ストーブを使っている場合には、ガードなどで火傷の予防を。スイッチを押し下げて点火するタイプのコンロにも注意が必要です。お風呂では溺れないように、浴槽の水を抜いておきましょう。

安心で安全な猫の完全室内飼い

猫はテリトリーを重要視する動物ですが、室内飼いの猫にとってのテリトリーは家の中になります。

自分のテリトリーを守ることで満足できるため、「閉じ込めてかわいそう」と考える必要はありません。室内飼いの猫は、外に出さなくても十分幸せなのです。

みんなのコメント

  • ブラックスモークペルシャ猫・イケメン より:

    放し飼い・室内飼い・どっちが幸せって、飼主の住んでいる場所によるんじゃなの、我家は、山間部集落なので、ブラックスモークペルシャ猫・雄、放し飼いです。自由気ままに暮らしています。仕事ネズミ捕り。縄張り争い大喧嘩・生傷だらけ。寝てる時間が多い。二三日外泊H。貰ってきた子猫、変な猫・よく調べたら、ブラックスモークペルシャ猫・ビックリ仰天。放し飼いなので、集落で黒い狸・猫・噂になりました。いまでは、集落の人気猫です。

  • 猫嫌いになりそう より:

    ど田舎ですが、非常識で自己中な隣家の放し飼い猫の糞尿と、発情期の声、集まりに悩まされています。
    家の前の道路はよく猫が車に敷かれています。
    花壇は糞尿でダメになりました。
    放し飼い猫飼い主や、野良猫にエサをやりながら外で放置する自称猫好きは、自分勝手で非常識な人が多いです。
    ノミヤダニ、猫の吐瀉物による感染症や寄生虫、糞尿の始末や消毒、花壇や畑の荒れ、爪とぎ被害など、本来の飼い主が負う責任を負わず他者の家に押し付けるずうずうしさ。
    自己中、無責任、且つ厚かましく被害者面で、猫に迷惑をしている他者へ怒りの矛先をむける。
    こういうメンヘラの猫好きがご近所さんになったら悲劇です。

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