没食子酸プロピルは危険?ペットフードの添加物の役割と必要性

ペットフードに没食子酸プロピル(ぼっしょくしさんプロピル)という食品添加物として使われていることがあります。

没食子酸プロピルという名称自体はあまり聞きなれない言葉ですが、ペットフードだけでなく人間用の食材に使われている事もあり、比較的身近な添加物であると言えます。

しかし、この没食子酸プロピルに生物の染色体に異常を起こす作用があるという報告もあり、安全性が疑問視される声もあります。

今回はこの没食子酸プロピルについて、キャットフードにおいてどのような役割や効果があり、危険性はどれほどなのかを調べていきます。

没食子酸プロピル役割はフードの酸化を防ぐ事

没食子酸プロピルは酸化防止剤の1つとして、主にドライフードに使われる添加物です。別名でプロピルガレートと表記する場合もあります。また、省略してPGと表示する事もあります。

パッケージの没食子酸プロピル記載

この酸化防止剤は、名前の通り食品が酸化するのを防ぐ役割があります。

地球には空気があり、空気中には酸素がありますから、時間がたつにつれて酸素が食品と結びつき酸化現象を起こします。

これはごく自然な現象であり、例えば切ったリンゴを放置しておくと、断面が茶色くなるのはこの酸化現象のためなのです。

リンゴに含まれる成分の1つであるポリフェノールは、空気と結びつくことで茶色く変化する性質を持っている為です。同様にワインをグラスに注ぎそのままにしておくと、酸化して酸っぱくなってしまいます。

酸化は食品の栄養低下や消化器への悪影響を及ぼしてしまう

酸化する事により、食品の風味が変わるだけでなく栄養を低下させたり、消化器に悪影響を与えてしまう事もあるのです。

このような現象を防ぐために酸化防止剤が使われます。酸化防止剤は、防止剤そのものが食品の代わりに酸化されていくことにより、食品そのものの酸化を防いでくれるのです。

そのため酸化防止剤を使っていること自体が悪いことだとは言い切れません。

この酸化防止剤がなければ食品はすぐに酸化してしまうため、かえってペットの体調に悪影響を与えてしまう可能性もあるのです。

では、没食子酸プロピルはどのような添加物で、摂取するとどんな影響が出るのでしょうか。

合成酸化防止剤よりも天然酸化防止剤の方が安全と言われている

酸化防止剤はローズマリーやクエン酸など天然素材から作られる天然酸化防止剤と、没食子酸プロピルやBHT、BHAなど科学的に調合された合成酸化防止剤があります。

合成酸化防止剤は生物に悪い影響がある可能性があるというデータから、欧米では使用が禁止されているものもあります。

日本は添加物の使用が欧米に比べると比較的ゆるいため、使用が許可されている添加物は海外に比較するとかなり多くなっています。

マウスを使った実験では、染色体異常や成長阻害、腎臓障害といった症状が出ることが確認されております。

また、胃腸障害も発症し、胃や十二指腸に炎症が見られたという報告もありました。

没食子酸プロピルは油に比較的溶けにくいという性質があり、バターなどの油脂類にも使われることがあります。そのため、没食子酸プロピル入りのバターなどを扱うパン職人に、接触性の皮膚炎が発症したという報告もあります。

食品だけでなく化粧品やスキンケアなどにも使われています。毒性があることが確認されており、皮膚に刺激が起こることがわかっています。

添加物は絶対に摂取しない、よりも出来るだけ減らす方が無難

これらの事から、長期に渡り摂取する事は危険ではないのかという意見が出ているわけです。

ただマウスの実験では、通常使用するよりも数倍から数十倍の没食子酸プロピルを与えていますし、人間の皮膚炎も沢山の人から報告があったというわけではありません。

どんなものでも、過剰に摂取すれば何らかの影響が出てくるものです。

日本人の主食である白米も、過剰に摂取すれば肥満や糖尿病などの原因になる可能性も高くなります。だからといって、白米は毒物だという人はあまりいないでしょう。

没食子酸プロピルは日本だけでなく、外国でも使われている添加物です。摂取しない方が安全とはいえますが、食べたら即座に大きな影響が出てしまうというものでもありません。

人間の食品にも同じことが言えますが、現代では添加物の入っていない食品を探す方が大変なのです。

没食子酸プロピルに限らず、酸化防止剤は酸化を防止するための添加物です。これらが危険だからと言って、酸化をしているフードを与える事の方が危険といえます。

もし酸化防止剤がなければ、私達は毎日新鮮な食材を用意し、食事ごとに調理して与えなければならなくなります。

添加物は接待に摂取しないというよりはなるべく使っていないものを選び、一生の中で添加物の摂取を減らす様にする方が良いでしょう。

合成添加物が気になる場合は、天然素材の添加物を使用しているフードを選ぶようにするという方法があります。

敏感に心配するよりもその添加物がどんなもので、どのような効果があるのかを理解した上で、フードを選んでいく方が良いでしょう。

使用されている原材料を確認する習慣をつける

没食子酸プロピルはその名前からして、いかにも化学添加物のような印象を受けます。

実際にはこの没食子酸プロピルを使用しているフードの種類は限られており、どのフードにも入っているというものではありません。

そのため、没食子酸プロピルを使っていないフードを探すのはそんなに難しくはありません。キャットフードを購入する際に、原材料の欄に目を通すことはとても重要です。

没食子酸プロピルの他にも様々な酸化防止剤が使われていますが、そのほかの酸化防止剤については「酸化防止剤の種類と危険性。よく使われている添加物のヒミツ」に記載していますので、参考にしていただければと思います。

没食子酸プロピルだけでなく合成添加物に出会う事が多い今日の日本ですが、絶対に与えないぞと過剰反応するよりはより良いフードを見つけて行く方が、飼い主の負担も少なくなるでしょう。

フードは毎日食べるものなので、体への影響が大きいのは確かです。

だからこそ、販売されているフードに使われている素材がどんなものなのかを知っておくことが、結果的に愛猫の健康を守る事にもつながっていくのです。

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