猫は言葉を話せないため、さまざまな仕草や行動で感情を表現します。そんな中で、不満を感じているときや飼い主様に不満を訴えるときはどのような行動を取るのかご存知ですか?
不満を持っているとき、飼い主様にどのような仕草を見せるのか?どのような鳴き声をあげるのか?どのような顔をするのか?そんな疑問に答えるために、今回は猫が不満を感じたときに見せる仕草や行動をご紹介します。
愛猫が時々見せる謎の行動、実は不満を訴えているのかもしれませんよ?
猫が不満を感じたときの行動9つ
それではさっそく、猫が不満を感じたときに見せる行動や仕草を順番にご紹介しましょう!愛猫のあんな行動や、こんな仕草は不満のサインだった!?
低く強めの鳴き声
猫が何かに不満を抱き改善を要求しているときは、いつもよりも低く強めの鳴き声をあげます。
鳴き声の出し方はその猫によって違いますが、言葉で表すと「ニャアン!」「ニャア゛ー」「ニ゛ャア゛ア゛ア゛」など、通常よりも低い鳴き声なのが特徴です。
また、通常が低い声の猫の場合は逆に高い鳴き声で不満を訴えることもあります。鳴き声については、その猫によって個性が分かれますのでいつもよりもひつこく必死に鳴く場合は何か不満を感じていないか、考えてみるようにしましょう。
長い鳴き声
不満を抱いているときは、低く強めの鳴き声のほかに長い鳴き声をあげることもあります。この鳴き声は、今すぐどうにかしてほしいことがある場合や、ストレスが最高潮に達しているときによくみられる行動のようです。
不満があるとき以外にも体の具合が悪かったり、痛い場所がある場合にも長い鳴き声を出すこともあります。
▼反対に猫の声が出ていない場合も危険信号です
猫の声が出ない時に考えられる原因&飼い主がしてあげられること
不満なことに心当たりがない場合は、体調が悪くはないか一度健康チェックをしてあげましょう。
▼健康チェックについて詳しくはこちらです
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尻尾を床にたたきつける
猫の尻尾は感情に直結していると言っても過言ではないくらい、そのときの気分が顕著に表れる箇所です。そんな尻尾を床にたたきつけていたり、左右に激しく動かしていたりするときは、何かに不満を持っているサインです。
何かのきっかけでイライラしたり、怒っていたり、何かを訴えていたりと、尻尾を動かすことで飼い主様に不満を伝えようとしているのです。
尻尾を床にたたきつけるときは、周囲の音がうるさかったり、ゆっくりしたいのにできなかったり、寝ているところを邪魔されたりと、リラックスしたいのにできないときに見られる行動です。
もし愛猫が尻尾を床にたたきつけて不満そうにしているならば、一度生活環境の見直しを行ってあげましょう。
イカ耳になっている
イカ耳とは、耳が横に向き耳の穴が後ろや下を向いている状態のことをいいます。名前の由来は見た目がイカのような形をしているからです。
イカ耳になるのは、イライラしていたり、不快なことがおきたり、恐怖を感じたりしているときです。
つまり、何かに不満を抱いて不快な感情が心を支配しているときに見られる状態だといえます。
何かに不満を抱いているのと同時に、恐怖を感じ警戒している状態だとも言えますので、心当たりのある方は、愛猫が不満に感じていることを取り除いてあげるようにしましょう。
過剰なグルーミング
猫がグルーミングをするのは本能のため、何ら不思議なことはないのですがあまりにも頻繁にグルーミングをしたり、長時間グルーミングをするのは、不満からくるストレスが原因となっている可能性もあります。
猫がグルーミングをするのは、身だしなみを整える意味もありますが、グルーミングをすることでストレスを緩和する役割も果たしています。
ストレスを緩和するためにグルーミングをする場合は、同じ個所を舐めるためその部分がハゲてくる症状がみられることもあります。
解消されない不満はストレス症状を引き起こす原因となりますので、過剰なグルーミングが見られる前の不満を訴えるサインを見逃さないようにしましょう。
粗相をする
今まで一度もしたことがなかったのに、いきなり粗相をするようになったという方は、愛猫が不満を感じているサインを出しているのかもしれません。
猫は基本的にはきれい好きなため、トイレ以外の場所で粗相をすることは少ない動物だといわれています。
そんな猫が粗相をするということは、トイレが気に入らずに不満を抱いている可能性があります。最近トイレの場所を移動したり、トイレ本体や猫砂を新しい物に変えたりしていませんか?トイレが汚れていませんか?
心当たりのある方は、トイレを元に戻し、清潔に保ってあげるようにするなど不満を改善してあげましょう。
▼猫の粗相に関してはこちらをご覧ください
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トイレへの不満に心当たりの無い方は、飼い主に対してアピールをしているのかもしれません。最近愛猫に寂しい思いをさせていませんか?ちゃんとかまってあげていますか?叱りつけてはいませんか?
猫は言葉をしゃべれませんので、自分の不満をさまざまな方法で伝えようとしてくれます。粗相をしているということは、何かに不満を抱いている可能性が非常に高いので、不満に思うようなきっかけが何かなかったか考えてみましょう。
また泌尿器系の病気を患ったときも粗相がみられますので、不満を感じているか考えるのと同時に病気の可能性も疑うようにしてくださいね。
ジッと見つめてくる
猫が不満を感じているとき、ジッと飼い主様を見つめて不満を訴えてくることもあります。
たとえば撫でられているのがうっとうしくなったときに、撫でている手をジッと見つめたり、何かの作業に没頭して一向にかまってくれない飼い主様を物陰から不満げにジッと見つめてみたりと、ジッと見つめるタイミングはさまざまです。
猫は愛情を伝えるときも飼い主様を見つめますが、そのときは愛情と信頼を伝えるサインとしてゆっくりとまばたきをしてくれます。
しかし、飼い主様をまばたきもせずにジッと見つめるのは不満を感じて怒っているサインです。
このような行動が見られたらすぐに不満を改善してあげるように努めましょう。
隠れる
不満を感じるようなことがあると、家具の影や押し入れの中に隠れて出てこなくなることもあります。
猫は狭い所や奥まったところが好きですが、ご飯の時間になっても出てこない場合や遊びに誘っても引きこもって反応してくれない場合は相当不満をため込んでいると思った方が良いでしょう。
また、どこかに隠れてジッとする行動は体調が悪いときや、怪我をしているときにもみられる行動です。あまりにも引きこもって出てこない場合は、怪我や病気の症状が出ていないか念のため確かめましょう。
餌を食べない
不満がたまりストレスを感じてしまうと、猫は餌を食べなくなることもあります。猫にとって餌は生きるために必要なものです。
そんな餌を食べなくなるということは、とても大きな不満を抱えている可能性があります。
例えば引越しや大幅な模様替えで落ち着かない、近所の工事などの騒音がうるさい、客人など知らないヒトが来ていて怖いなど、ひどいときは何日も餌を口にしないこともあります。
餌だけならまだいいですが、猫ちゃんによっては水を飲まないこともあります。
水を長時間飲まないと腎臓病や尿路結石を始めとした泌尿器系の病気を発症する恐れもありますので、長時間餌を食べず、水も飲まない場合は、不満点を早急に改善してあげるようにしましょう。
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猫が不満を感じる原因
猫は不満を感じるとさまざまな行動や仕草で気持ちを伝えてくれますが、実際に猫が不満を感じる原因はどのようなものがあるのかご存知ですか?
猫は環境の変化に弱く、ストレスを感じやすい大変デリケートな動物です。ヒトにとってはなんてことないことでも、猫にとっては大きな不満となり大きなストレスを抱える原因にもなります。
そんな猫が不満を感じる原因は以下のようなものがあります。
- 餌場や水飲み場が汚い
- 新鮮な水がない
- 餌場や水飲み場が気に入らない
- トイレが汚い
- トイレの場所が気に入らない
- 生活環境がうるさい
- 静かに過ごせない
- 飼い主が遊んでくれない
- 飼い主がかまってくれない
- 叱られた
- おやつをもらえなかった
主な原因をあげましたが、不満を感じるポイントはその猫ちゃんによっても違います。もし愛猫が不満のサインを見せたならば、何に不満を感じているのかを考えて早急に改善するように努めましょう。
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猫が不満そうにしているときの対処法
猫が不満そうにしているならば、その不満に思っている対象を突き止めて改善してあげるのがもっとも効果的な方法です。しかし、不満を抱いているものが飼い主様の力では解消してあげられそうにないときはどうすればいいのでしょう?
その不満に感じているものが何かにもよりますが、一つの方法としては何か楽しいことで気を紛らわせてあげる方法を検討してみてはいかがでしょうか。
例えば猫じゃらしで思いっきり遊んであげて、ストレスを解消してあげる。美味しいご飯やおやつをあげて幸せな気持ちにしてあげる。たくさん甘えさせてあげていつもより安心感を与えてあげるなどなど。
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その不満を感じているものを改善したり、何かの対策を講じるのがもっとも良い方法ですが、どうしても不満を解消してあげられそうにない場合は、不満を紛らわせてストレスを解消してあげる方法を考えてあげるようにしましょう。
猫の不満を改善して快適な生活を提供しよう
猫にとって不満を感じることはストレスをため込むことに?がります。ストレスはさまざまな病気の原因となるため、できるだけため込まない生活を送らせてあげるのが、いつまでも健康で長生きをしてもらうコツでもあります。
全ての不満を解決してあげることは難しいかもしれませんが、できる限り不満を感じない快適な生活を送らせてあげるように心掛けましょう。