白猫ちゃんには時々オッドアイを見かけますが、もっと不思議な瞳「ダイクロイックアイ」。
ダイクロイックアイは一つの眼球の中に2色の色がある、とても不思議で魅力的な猫ちゃんです。
今回はこのダイクロイックアイをご紹介しながら、猫ちゃんの目の色を決めるメラニン色素に焦点を当てて、あなたの猫ちゃんがどこからやって来たのか、そのルーツを探ります!
ダイクロイックアイという不思議な瞳の猫
ダイクロイックアイとは、「ひとつの眼球」に「2種類の異なる色」が入っている目の色のことを言います(そして、その瞳を持つ猫ちゃんのことも指します)。
SNSでも話題に。
ダイクロイックアイの猫です。 pic.twitter.com/09wE0EQMD2
— Sagara Manato (@sagara_manato) 2017年4月29日
色の別れ方によって次のように大きく2つに区別されています。
扇型虹彩異色症 | 虹彩の半分や一部の色が違う場合 |
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中心型虹彩異色症 | 虹彩の中心部と周辺部で、色が円状にくっきりと分かれている場合 |
ダイクロイックアイの特徴は、猫の目に多いヘーゼル色の様なぼんやりとしたグラデーションではなく、「はっきりと分かれた2色」であることです。
なぜダイクロックアイになるのか?
猫のダイクロイックアイについては、以下の二つの原因があると言われています。
- 突然変異
- ダイクロイックアイのうち「扇型虹彩異色症」は、白猫に多く見られることから、色の発現をおさえる遺伝子が虹彩の一部だけに作用した結果と言われています。
- 人為的な交配の結果
- ダイクロイックアイのうち「中心型虹彩異色症」は、キャットショーに出陳させるための交配に失敗した結果という説があります。
猫の目の色を決めるのはメラニン色素
猫の目の色は「虹彩の色」です。
- 虹彩
- 角膜と水晶体の間にある薄い膜。瞳孔の大きさを調節し、網膜に入る光の量を調節する。
猫ちゃんの目の色は、この虹彩にあるメラニン色素によって決まります。
メラニン色素は有害な紫外線から身体を守ります。
日光の強い暑い地域ではメラニン色素が多く蓄積され、日光が弱い寒い地域ではメラニン色素が少なくなる傾向があります。
通常は同じ虹彩上には同じ量のメラニン色素が沈着しますが、ダイクロイックアイの猫ちゃんは、この虹彩のメラニン色素の量が部分的に違っているのですね。
目の色からあなたの愛猫ちゃんのルーツを探しましょう
猫ちゃんの瞳の色を決めるメラニン色素。これは基本的に両親猫からの先天的な遺伝子で決まります。
また、後天的な病気や事故などで目の色が変わることもあります。
このメラニン色素に注目すれば、あなたの猫ちゃんがどこからやって来たのかわかるかもしれません。
では、猫ちゃんの目の色から、そのルーツを探っていきましょう!
グリーン・北欧系猫ちゃん
北欧やヨーロッパ、ロシアなどの寒い地域
グリーンはメラニン色素がほとんどない色で、日光が少なく、寒い地域の猫ちゃんに多い色です。
この瞳の色は、「グリーン」という色素があるわけではなく、「レイリー散乱」という現象によってグリーン色に見えます。
- レイリー散乱とは
- 光の波長より「小さいサイズの粒子による」光の散乱。典型的な現象としては空が青く見える現象。
グリーンの目が多い猫種 |
ロシアンブルー ベンガル など |
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ヘーゼル・ヨーロッパ系猫ちゃん
ヨーロッパなど、涼しい地域
グリーンからイエローへグラデーションがかかった色。
ダイクロイックアイの様に「きっちり色が分かれているのではない点」が特徴です。
ヘーゼルの目が多い猫種 | 洋猫と和猫との雑種 |
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アンバー・アジア系猫ちゃん
日本など、比較的暖かい地域
アンバーは「琥珀色」です。
薄い場合は「イエロー」、濃い場合は「ゴールド」とも呼ばれます。
アンバー色の目が多い猫種 | 和猫 |
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カッパー・東南アジア、アフリカ系猫ちゃん
アジアやアフリカ、エジプトなど暑い地域
カッパーは「銅色」です。
メラニン色素が一番多い色で、温暖で日光の多い地域の猫に多いです。
カッパー色が多い猫種 |
ボンベイ ブリティッシュショートヘア など |
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その他にも様々ある猫の瞳の色
以上にご紹介した色以外にも、猫ちゃんの瞳には様々なバリエーションがあります。
ブルー
グリーンより更にメラニン色素が少ない色です。
きっと、寒い地域がルーツですね。グリーンと同じく「レイリー散乱」でブルーに見えます。
濃い場合は「サファイアブルー」、薄い場合は「アクア」などと呼ばれます。
「ブルー色が多い猫種」
- シャム
- バリニーズ
- ペルシャ
- ラグドール
レッド
「アルビノ」という先天的な遺伝子疾患で、まったく色素がないため、血管の色が赤く見えます。
突然変異なので、数は少ないですがどこの地域でも生まれます。
普通の白猫ちゃんとアルビノは、瞳の色が赤か否かで判断することができます。
オッドアイ
左右の目の色が違う猫ちゃんで、日本では「金目銀目」と呼ばれ、縁起が良いと言われていますね。
正式には「虹彩異色症」と言います。
白猫に多く、青い目の側の耳が難聴であることが多いです。
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ダイクロイックアイ
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今回はこのメラニン色素に焦点を当てて、ダイクロイックアイとともに、猫ちゃんのルーツ探しもご紹介いたしました。
四季があり、比較的温暖な日本の猫ちゃんはアンバーの目が主流でしたが、洋猫ちゃんとの交配が進み、現在ヘーゼルの目の和猫が増えています。
うちの子たちもヘーゼルの瞳です。ちょっと西洋の血が入ってるんだなーと思うとワクワクしてしまいました。
あなたのおうちの猫ちゃんのルーツはどちら方面でしたか?
みんなのコメント
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薄いダイクロイックアイの子が居るのですが大きくなるに連れこくなりま3な?