猫の鼻炎の症状とケア。鼻炎の原因から猫を守る、家庭でできる予防法

猫さんの鼻炎でお困りですね。

鼻炎で鼻が詰まると、においが分かりにくくなって、ごはんを用意しても食べようとしない事があります。

それが続くと体力が低下して元気もなくなってしまうので、早めに気づいてあげたいです。

鼻炎でみられる猫のサイン、鼻炎の原因、鼻炎の予防法、対処法などをご紹介します。

猫の鼻水の症状から考えられる鼻炎の病気

推定2,3歳の頃保護した我が家のにゃんも涙の量が多く、くしゃみ鼻水が多かったので病院で診てもらうと、「猫風邪と言われる猫カリシウイルスか、猫鼻気管炎でしょう。」と言われました。

薬を与えて症状はよくなりましたが、しばらくするとまた大きな鼻クソを飛ばすようになったので、再度薬を与えました。

その後はひどくはならずにすんでいますが、年に一度のワクチン接種と検診はしています。

この病気、猫風邪と言われる猫カリシウイルスや猫鼻気管炎は完全に治る事はなく、症状が出なくても潜伏しているので、免疫が低下すると症状が現れたり、他の病気を併発したりするようです。

現在推定8歳の我が家のにゃんです。左目が涙目です。

猫の写真

保護した猫さんや子猫は特に、早期対処が肝心です。

  • 鼻がグジュグジュしている
  • 涙がひどく出ている
  • 目ヤニで目が開かない

などの状態なら、猫風邪に感染している可能性があります。

ウイルス感染が最も多く、細菌や真菌による感染で鼻炎が起こる事があるようです。

▼猫風邪の症状である鼻水が出ているようなら、早めに対策をすることで重症化しないようにしておきたいですね
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他にもある猫の鼻水に関する病気

猫風邪と言われる病気は主に上記のものですが、他にもいくつかあります。

鼻炎から併発する病気
  • 猫カリシウイルス
  • 猫鼻気管炎(ヘルペス)ウイルス
  • 猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス)
  • 猫の副鼻腔炎
  • 猫の結膜炎
  • 猫のクリプトコッカス症
  • クラミジア感染症
鼻炎と似たような症状の病気
  • 猫の気管支炎
  • 猫の肺炎
  • 猫の先天性心疾患
  • 猫の心筋症
  • 猫のリンパ腫

その他、化学薬品や煙などの吸引が原因の鼻炎、鼻ダニと言われるダニの一種が原因の鼻炎、ハウスダストや花粉などが原因のアレルギー性鼻炎もあります。

治療は殆どの場合、食べられるようにする事が先決なので、その時の症状を緩和する薬を処方してもらう、対処療法という治療になるようです。

▼猫が変なくしゃみを繰り返している場合には、アレルギー性鼻炎かもしれません
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鼻炎の兆候を早期発見するために。猫の健康チェック項目

毎日一緒に過ごしているからこそ分かることがあります。次のようなチェックポイントに日々気をつけてください。

行動
  • 鼻のあたりをしきりに擦っていませんか
  • いつもよりじっとしている事が多くありませんか
食べ具合
  • いつもよりじっとしている事が多くありませんか
  • いつもより量が少ないとか、ムラがないですか
  • におは分かっているでしょうか
水を飲む量
  • 毎日どの程度飲んでいるか確認していますか
  • 好みの器を知っていますか
水はフードと同じくらい大事です。

猫の体は60%~70%が水で構成されていて、1日に150ml~200ml、体重1kgあたり50ml程度の量を必要とすると言われています。

あまり飲まない猫さんには、器を複数置いたり、違う種類の物を置いたり、数カ所に置いたりして、好みの種類や場所を見つけてみるといいですね。

冷たい水やぬるま湯を好む猫さんもいます。
蛇口から飲むのが好きな猫さんなら、在宅中に、時々水を出してあげるといいですよ。

我が家では5カ所に全部違う器を置いています。減りが早いのは一番高い場所に置いてある器です。

時々どこかの水の入れ替えを忘れて空になっている事がありますが、全部の場所で飲んでいるので飲めない事はありません。

こんな時は獣医師に相談してください

猫に次のような様子がみられたときは、動物病院を受診しましょう。

表情・行動 よろよろしている。いつもよりダルそう。顔が強張っている。辛そうな時など。
被毛 かゆがる。しきりに舐める。毛ヅヤが悪い。ゴワついている。フケが出ている。毛玉になっている。猫ニキビがある。ベトベトする。臭う。ハゲている時など。
輝きがない。瞬膜が出ている。まぶたが赤い。涙や目ヤニの量が多い。ショボショボしている時など。
表面が乾いている。鼻くそや鼻水が出ている。ズルズル、スースー、ピーピーなどの音が出る。血が出ている。膿みのような鼻水が出る時など。
口・歯 口呼吸している。痛そうにしている。口臭がある。ヨダレが出ている。歯ぐきが赤い。歯が抜けている。触ると嫌がる時など。
頭・耳 頭を振る。掻く動作が多い。耳アカがたまっている。耳の中が湿っている。片側の耳を寝かせる時など。
伸びている。サヤが厚くなっている。黒ずんでいる。割れている時など。
肛門 汚れている。腫れている。お尻を拭く動作をする時など。
肉球 カサカサ、ザラザラしている。弾力やツヤがない。いつもと違う色をしている。ひび割れている。湿っていて冷たい時など。

乾燥した寒い環境にいると鼻炎になりやすい

適度な温度と湿度を保つことが大切です。温度と湿度の管理をしっかり行いましょう。

温度は、夏は24℃~27℃,冬は17℃~22℃くらいが猫には心地よく感じるようです。

お家の中を自由に行き来できるなら、1日のうちでも季節や時間帯によって、暑さ寒さをしのげる場所に移動しますが、決まった空間で生活しているようでしたら温度調整をしてあげてください。

個体差もあって、暑いのが苦手だったり寒いとじっとして動かない猫さんもいます。

子猫や老齢猫さんだと、自分で温度調整が出来にくいので、その場合も気をつけたいですね。

▼猫にとって過ごしやすい温度や湿度になるように、生活環境を整えてあげましょう
猫の寒さ対策まとめ。寒いときにみせるサイン&冬の適温とは

湿度は、40%~60%程度がいいようです。

梅雨期など湿気の多い時期は除湿、冬や乾燥している時期は加湿するなどの対策が必要な時があります。

特に鼻炎の場合は、空気が乾燥していると粘膜がカサついて鼻の通りが悪くなったり、切れて出血する事もあります。

我が家のにゃんも前足で鼻を擦る回数が増えて、くしゃみを連発します。

ぐったりしていないか、脱水はないか、いつもより鼻水が多く出ていないか、くしゃみの回数はどうか。猫さんの様子を見ながら温度と湿度の調整をしてあげてください。

猫さんの皮膚をつまんで持ち上げた時カラカラな状態で皮膚の戻りが悪いようだと脱水しています。

身体のお手入れは猫の健康維持に必須!

猫さんが、ほこりや汚れがついた皮毛を舐め取ることで、アレルギー物質を体内に取り入れてることがあります。

そういったことを避けるためにも、日々猫のお手入れを飼い主さんが行い、ケアしてあげることが大切です。

ケアの方法によっては嫌がる猫もいると思いますが、少しずつ触れていく事で慣れてくれる猫もいますし、絆も深まります。

顔周りのお手入れ

鼻水、涙や目ヤニが出ていたら、濡らしたコットンなどで取り除いてあげてください。

耳が汚れている場合、外耳ならコットンや綿棒で軽く拭いてあげるといいです。

内耳は傷つけてしまう事もあるので、獣医師に診てもらうといいかもしれません。

▼猫の耳の汚れをそのままにしておくと、炎症を起こしてしまうこともあるので注意が必要です
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皮膚や毛のお手入れ

フケが出ているようなら、清潔な乾いた柔らかいタオルやフェルトなどで体全体を毎日拭いてあげるといいです。

猫用ローションやグルーミングスプレーなどをつけて軽くマッサージするのもいいですよ。シャンプーは2ヶ月おきくらいがいいようですが、被毛が脂っこい場合は様子を見て間隔を短くするといいかもしれません。

ドライヤーを嫌がる猫さんが多いと思うので、部屋を暖かくしておいて、シャンプー後は、しっかりドライタオルしてください。

ブラッシングは皮膚を傷つけない獣毛ブラシがおススメですが、コームで皮膚を傷つけないように毛を整えてあげるのも血行がよくなっていいです。

▼フケが出ている猫ちゃんのケアの仕方については、こちらもご覧ください
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お口のケア

歯ブラシで歯磨きさせてくれる猫さんは少ないかと思います。

お口を開いてくれるなら、猫用の歯磨きペーストをつけた綿棒や専用の手袋などでこすって汚れを落としてみてください。

それも無理なら、ペーストを舐めさせるだけでも効果があるようです。我が家でも、少しずつチャレンジしています。

▼猫と遊びながら歯磨き効果が期待できる便利グッズもあります
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鼻炎に効果的なツボを刺激するマッサージ

力加減や時間は、それぞれの猫さんに合わせるといいのですが、初めは、人差し指の腹でツボに指を置いて1、2、3と少しずつ力を入れていき、3秒キープして、1,2,3とゆっくり力を抜いていきます。

慣れてきたら、猫さんが心地よいと感じる深さまで、一定の強さで15秒くらい押してあげてください。

自分の手を温めてから始めるといいです。

風邪や鼻炎、副鼻腔炎などに効果的なツボがいくつかありますが、代表的な場所です。

風池(ふうち) 頭の後ろで、首の両端にあるくぼみにある
山根(さんこん) 毛の生えている部分と生えていない部分の境目にある
合谷(ごうこく) 前足の親指と最初の長い指との間にある幕の中にある

さあ、やるぞ!と身構えていたら猫さんも怖がって逃げてしまいます。スキンシップをはかるつもりで優しく触れてみてください。

手のひらで優しく全身を撫でるだけでもマッサージ効果があります。

観察してみて、嫌がったらやめるという感じで、一度に全部やろうとせず、猫さんに話しかけながらお手入れしてあげるといいでしょう。

我が家では人がくつろぐ場所にケアグッズを常備しています。

お手入れ時はにゃんがまったりしているときです。

ケアグッズの写真

コットンを水かぬるま湯に浸したもの、綿棒、爪切り、歯間ブラシ、歯磨きペースト、おやつです。他に、ブラシやコームなども身近に置いておくと便利です。

器や器具のお手入れも大切

猫ベッド、猫トイレやケージなどを清潔に保つことも感染予防になります。

フードの器は汚れていたら洗うと思いますが、水も放っておくと腐ったりカビが生えたりするので、洗ってから新鮮な水に替えるといいです。

様々な自動フード器や浄水器、空気清浄機、加湿器などがありますが、洗浄・消毒はどうしていますか。

我が家では、ごはんや水の器は、毎日汚れを取り除いて、米のとぎ汁に30分ほど漬けてからすすいでいます。唾液のぬるぬるがとれるんですよ。

▼猫ちゃんの器は、人間用の洗剤は使わないようにしましょう
人間用の洗剤で猫の食器を洗うのは危険!注意点とおすすめの猫用洗剤

ケージやトイレなどは時間があるときに、汚れを落としてお風呂の浴槽で熱湯に浸してから天日干ししています。

器具などは、ハイターやブリーチなどで漬け置きしてからよくすすぎ洗いして、定期的にフィルターを交換します。

加湿器の本体や浄水器に水を溜めたままにしておくと、カビが生えたり、ゴミやホコリも溜まるので要注意ですね。

猫の鼻水でベタベタになった床や壁のお掃除アイテム

経験した方はそうそう、とうなずくと思いますが、鼻炎のにゃんがいる我が家では、くしゃみ・鼻水で常に、床や壁などが、鼻水でカペカペだったり水滴の跡だらけになるのです。

猫さんはにおいをつけるから、皮脂が脂っぽいと、家具や壁紙などがベタベタ、ギトギトですよね。

そこいら中に鼻水を飛ばすので、こんなとこにも付いてたか、としばらく経って気が付きます。

さて、どうやってキレイにしよう!

一気に部屋中掃除するのは大変なので、気付いた時に洗剤がいらないクロスで気付いたところをこすっています。

ここ数年使っているクロスですが、食器、グラス類、流し台、ガスレンジ、冷蔵庫、電子レンジ、窓ガラス、鏡、電気コードなどの器具にも使えて便利です。

▼がんこ本舗さんの、森と暮らすぴかぴかクロス
クロスの写真

また汚くなっちゃった!正直、あーあ、時間がないのに、と思う時もあります。

でも、なるべくおかげで掃除する気持ちになった~。綺麗になってスッキリしたありがとう。と思うようにしています。やらなくちゃいけないと、がんばりすぎると自分も猫さんもまいってしまいます。

猫の鼻炎のサインや対処法を知って、お互い気持ちい生活に

そんな感じで、程ほどに、出来る範囲で、猫さんとの日々の生活を楽しく過ごすことがお互いのストレスを軽減し、免疫をアップするのではないかと思います。

まずは飼い主さんが室温や湿度、感染症などに気をつかい、猫にとって良い環境をつくってあげること。毎日皮膚や毛、お口などのケアを行うこと。

もし鼻炎の症状があればすぐに対処してあげること。

そして、鼻炎で鼻水を飛ばす猫ちゃんにも、「も-!」とストレスを感じないこと。

大好きな猫のために、今を生きる猫たちとの生活を楽しむために。どうか参考にしてみてくださいね。

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