猫の足音は集合住宅で意外と響く!タイプ別おすすめ防音マット

猫は足音がしない動物というイメージがありますが、我が家の猫が歩くときにはトコトコと、はっきりと足音がします。家の屋根の庇(ひさし)から車の屋根に飛び降りるときには「ボカン!」とすごい音がします。

「足音がしない動物」はあくまでもイメージであり、実際には猫が足音を立てて歩く動物であることが我が家の実例からわかるのです。マンションなどの集合住宅では猫の足音への苦情が入ることもあります。

猫の飼い主は対策を考える必要がありそうですね。

意外とうるさい!?マンションで飼う猫の足音対策

猫は足音がしないといわれますが、正確には、足音を立てたくないときに立てないと表現すべきです。猫は肉食獣。とはいえ小型動物ですから、

  • 獲物を狙うために獲物に接近する
  • 外敵に気づかれたくない

ときにはできるだけ足音を立てたくありません。そういうときには、足音を立てないように歩きます。猫が足音を立てないで歩いたり走ったりすることができるメカニズムについては後述します。

しかしどうしてもジャンプしたり安全な室内を移動したりするときには、足音がします。特に、かなりのジャンプ力を備える猫のジャンプによる足音は深刻な場合もあります。

猫の足音の対策を猫の足に求めるのは無理がありますね。まさか猫に靴や靴下をはかせるわけにはいきません。とすると、猫が高いところから飛び降りたときに接地する「接地面」に何らかの工夫を施すことになります。

実は、マンションにしてもアパートにしても、床や壁の材質によって防音性がまったく異なります。防音性が低い物件の場合、階下の部屋だけでなく、配管パイプを伝ってとんでもないところに異音が伝わることもあります。

原因がわかるならまだしも、全然関係ない部屋の猫の足音が原因だ!とすぐに気づくことはできないでしょう。その間、「不気味な音」が聞こえる状態になるのかもしれません。とすると、猫の足音の対策としてまず考えられるのは、

  • 防音性の高い物件に引っ越す
  • 防音性の高い材質の床を導入(リフォーム)する

といった選択肢が考えられます。ただこれ、ちょっと現実的ではないですよね?

猫も大切な家族の一員であることはわかりますが、かといってまさか引っ越ししたりリフォームしたりはさすがに飛躍しすぎでしょう。

そもそもマンションにしてもアパートにしても、賃貸物件では勝手にリフォームすることはできませんから、ますます現実的な対策とはいえないでしょう。とすると、ほかに方法を考えなければなりません。

猫の足に細工をするわけにはいかない、猫の足との接地面である「床」にも細工はしづらい・・・とすると、やっぱり「猫の足音対策」は不可能でしょうか?いや、ちょっと待ってくださいよ。

床はそのまま手を加えず、接地面を「床」以外の材質のものに置き換える方法がありますね。つまり、床の上に何かを敷くという方法が考えられます。何を敷けばいいでしょうか?

一般的に、物件の床の上にベタで生活している人はいないと思います。フローリング材なりカーペットなり、「何か」は必ず床の上に敷いているはずですね。

それならば、敷いてある「何か」の上、下、あるいは上下に「さらなる何か」を敷くことで、防音性は間違いなく高まるはずです。とすると、ここからはもう防音性の高い材質の何かを敷くことが望ましいという話になります。

猫の足音をシャットアウト!?防音性の高い敷物

防音性と材質の関係を掘り下げると、難しい方程式とグニャグニャと曲がりくねる難しいグラフを登場させなければならず、それはもはや物理学か化学の範囲になりそうなので、誰にもお読みいただけないでしょう。

というか、そもそも筆者にそんな説明をすることは、空を飛ぶのと同じくらい無理です。ここはズバッ!と、猫の足音防音として「おすすめの敷き物」を紹介することにしましょう。

▼【コルクマット 大判 3畳 60cm ジョイントマット】 大判60cmコルクマット 16枚組 サイドパーツ付
コルクマットの商品イメージ

コルクマットは、ワインの栓でおなじみの、文字通り「コルク」を素材としたマットです。つなぎ目がスムーズにぴったり行くので、まずは組み立てるのがおもしろそう(笑)

いやそれはさておき、なんでも小さなお子さんが跳んだり跳ねたりする足音に対する防音効果もあるということですから、かなり大型の猫でも足音くらいならシャットアウトできる可能性は高いですよね。

ただし、猫はこういう材質が大好きであり、また平らでなめらかな面のほうが敷きやすいマットなので、床の上にコルクマットを敷き、その上からカーペットなどをさらに敷くことが望ましいでしょう。

まあ筆者宅の猫の例でいえば、コルクマットがむき出したと確実に爪をとぐ、かみつく、放り投げる(!)などして猛烈なじゃれ方をすることが容易にイメージできます。

くれぐれも猫の目に触れないよう、しっかりとカーペットなどに隠して設置・防音したいところです。サイズや価格帯など、メーカーによって異なると思いますので、詳細はメーカーにお問い合わせください。

すべての部屋を防音するとなると、正直なかなかの買い物になりますが、リフォームや引っ越しよりは相当安くあがるはずです(まあ当たり前ですが・・・)。

▼防音マット 防音カーペット 静床ライト (50cm×50cm×10枚入) オフホワイト
防音マットの商品イメージ

カーペットをどかして防音マットを敷いてその上からもう一度カーペットを敷いて・・・という動作が面倒だなぁと感じるのであれば、カーペット自体を防音効果のあるカーペットに変えるのも一手。

でもそんなカーペットがあるの?と思うかもしれませんが、あります。防音カーペットにはかなりの種類があるんです。材質からしてそれぞれ異なりますし、もちろんデザインや手触りも違います。

お好みに合わせて選ぶことができるので、正直かなり柔軟なイメージが防音カーペットにはあります。価格的にも、意外と高くないな、という印象です。まあピンからキリまで、ですかね。

▼【高性能防音マット】 低反発ラグ ネイビー 200cm×300cm 極厚 『やさしいフランネル防音低反発ラグ』 長方形
低反発マット商品イメージ

カインズホームなどの身近なホームセンターでも目にすることができる「低反発マット」、これは猫の足音の消音効果が高いです。低反発というのは、反発(係数)が低いことを意味します。

つまり、歩くと足が埋まるような、衝撃が吸収されるような効果が期待できるのが低反発マットです。あまりにも低反発すぎると、猫はもちろん、人間も歩きにくい可能性もあるのでこの点は要注意。

猫も足元に違和感があると、ストレスの原因になる可能性もありますので、人間のためにも猫のためにも、「ちょうどいい低反発」の低反発マットを選んでいただきたいと思います。

けっこう手作りの「猫の足音防止グッズ」で用が足りたという人もいるので、意外にも猫の足音防止対策は難しくないのかな、という印象もありますね。

ただ、どうせ対策を立てるのであれば、素材にもこだわって効果が高いものを選びたいところかな、という気もします。

獲物を狙うとき、外敵を警戒するときに猫の足音がしないのはなぜか

ここでちょっと話を変えて、今度は「足音がしないほう」の考察。冒頭で触れたとおり、猫は足音を忍ばせて歩くことができます。人間もがんばればできないことはありませんが、至難の業ですね。

でも猫は難なく足音を殺して歩きます。歩くといっても、かなり回転の速いフットワークで移動しても、足音がほとんど立たないことがあります。その謎を、ごく簡単にですが解き明かしてみましょう。実は、

  • やわらかい肉球
  • 出し入れ自由な爪

が猫の足音の消音を可能にさせるポイントなんです。といっても、肉球があって爪があるから・・・という単純な理由ではありませんよ。四本脚の動物の多くが肉球と爪を持つので、それだけでは理由になりません。

確かに、猫の肉球は犬などとくらべるとやわらかく、また凹凸が小さいために、クッションとしての働きは非常に大きいです。それだけにほかの動物よりは足音を吸収しやすいことは事実です。

でも、これも「足音が聞こえなくなる」という理由としては根拠に乏しくなります。そこで、「音」に着目します。つまり、なぜ音が鳴るのかを、改めて考えてみましょう。

猫でも人間でも同じですが、足音(靴音)が起こるのは、足の裏や靴と接地面との間に衝撃が起こっているからです。つまり足音・靴音は、「衝撃音」と言い換えることができることになります。

ということは、猫の足(肉球や爪)だけに理由があるわけではなく、地面のほうにも理由がありそうですね。事実、猫の足音はやわらかい土の上ではほとんど聞こえません。家の中ではトントントンと小気味よい音が聞こえます。

土の部分で音が聞こえない理由として、猫の肉球がクッションになっているだけでなく、接地面である土もまたクッションの役割を果たしていることも挙げられます。それだけではありません。

家の外では壁のような気密性の高い遮蔽物(しゃへいぶつ=さえぎるもの)がありません。ということは、猫の足音が反射せず、反射音がどこかにあたって人間の耳に届くということが起こりづらい条件であることも見逃せません。

もうひとつ、「爪」の構造にも触れなければなりませんね。猫の爪は、犬のようなほかの「肉球と爪」を持つ動物の爪にくらべ、出入りが自由自在であるという点も、猫の足音の消音に役立っているんです。

猫でも犬でも「爪」の材質は、肉球にくらべればはるかに硬質ですよね?ということは、爪が接地面と接する際にはやわらかい肉球が接地するときよりもずっと音が起こりやすい条件にあるといえます。

つまり、犬などの四本脚の動物は硬質で凹凸が大きい肉球と硬質な爪の音であるのに対し、爪をひっこめた状態の猫は、やわらかく凹凸が小さい肉球だけがつくる音になります。

これが、猫の足音がしない理由です。厳密にいえば、猫の足音が「しない」のではなく、足音が小さくて聞こえづらい条件で足音がしないように感じると解釈することができるんですね。

そしてこのことは「マンションの防音」にも応用できますね。つまり、部屋の床を「やわらかい土」に置き換えればそれだけ足音が起こりづらいわけです。その役を担うのが、低反発マットやコルクマットなんですね。

いやぁ・・・謎多き猫のヒミツをひとつずつひも解いていくと、とてもおもしろいですよね!

猫の足音のカラクリを知って防音・消音の対策を立てよう!

近年ペットが原因のご近所トラブルが非常に深刻化してきている印象がありますよね。せっかく猫という新しい家族を迎えても、ご近所トラブルが起こってしまってはよろしくありません。

そういうことにならないためにも、マンションやアパートといった集合住宅にお住まいの猫を飼うご家庭は、ぜひ今回のお話を参考にしていただき防音・消音にお役立ていただきたいと思います。

ついでに猫の足音のカラクリについての知識を仕入れることができれば、いつか何らかの役に立つことがある?・・・かもしれませんね。

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